初恋ラプソディー2【S.S】 (ページ22)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:222,754 hit

22 誕生石ページ22

カチャリ。

フォークの先が何か堅い金属に当たる音がした。

フォークの先に当たる堅い光るそれは指輪で、

プラチナのリングにキラリと光るダイヤモンドが付いていた。

ダイヤモンド4月の誕生石。

だけど。。。きっとこの指輪の意味は違うものだ。

岡田「あ、クサくってごめん(笑)一応サプライズ？」

A「。。。。」

岡田「あ、深い意味なんてないから。ほら誕生石だろ。誕生日プレゼント。。。。」

じっと岡田さんを凝視する私、声が出ない。

A「あ、ありがとう。。。」
絞り出すように発した声は岡田さんに届いただろうか。。。

帰り道は2人とも無言で、明日早い岡田さんと、明日はピアノ教室がある私はそれぞれの家に帰る。

車がうちのまえに着く。ドアに手をかけると不意にその手を掴まれる。

岡田「さっきのさ、指輪、あれ誕生日プレゼントって嘘。

誕生日プレゼントだけじゃなくて他に意味あるから。。。
俺真剣だから、その俺さAと結婚したいって思ってる。返事は今じゃなくていいから考えてくれない？」

A「。。。。。うん」

岡田さんはそれを聴くと掴んでいた私の手を離した。

ドアを開け、彼を見送る。

小さな指輪の箱の存在感に押しつぶされそうになる。