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「私ね、いつもあなたのことを見ていたの！
だってほら、あなたってよくこの辺を泳いでいるでしょう。
いつも悲しそうな顔してるから、何かあったのかなってちょっと心配だったのよ」
一息でAはそう言いました。
「いつも見ていた」という言葉に男の子はびっくり。
そのあとポリポリ頬をかき、
「ごめん。僕は君のことを気にしたことがなかったよ……」
申し訳なさそうな顔をして謝りました。
「いやいや！謝らなくていいのに」
慌ててAは、首を振って男の子に言います。
「本当だね。さっきから僕、謝ってばかりだよね。ごめん……」
言ったそばから謝りっぱなしです。
少し気弱な性格なのでしょうか。
なんだか調子が狂っちゃうわ、とAは少しげんなりしたのですが、
「でも、僕のことを気にかけてくれる子がいるなんて、思わなかったな。
なんだかすごく嬉しいよ。ありがとう」
ふいに 柔らかな笑顔でお礼の言葉を言われたので、
「あ、ううん、全然……」
ぼうっとしながら、そう返事しました。
よく分からないところもあるけど、悪い子ではないということに間違いはなさそうです。
「色々とごめんね。それから、ありがとう。
じゃあ、ぼくはこれで……」
「待って！」
泳ぎ出そうとする男の子のヒレを、Aはそっと掴みました。
「ねぇ、私たち、友達にならない？」
「えっ」
男の子はまたもびっくり顔。
「どうして？」
「どうしてって、仲良くなりたいと思ったから」
「いいの？こんな僕が友達なんて……」
「どうしてそんなこと言うの。
私、あなたと友達になりたいの！」
弾けるようなAの笑顔に、男の子はほんの一瞬、目を細めたあと、
「アリエルと似てるなぁ…」
小さな声で、そう呟きました。
その呟きは、Aの耳には届いていないようでした。
「私、Aっていうの。あなたの名前は？」
「僕？
僕の名前は…フランダー。
…よろしくね、A！」
この日から、Aとフランダーは友達になりました。
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あおまの - お早い更新ありがとうございます!!今後のお話も楽しみにしております(*^^*) (2021年4月26日 13時) (
レス) id: adff50567b (このIDを非表示/違反報告)
惑星ワタシ(プロフ) - あおまのさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！近いうちに更新しますので、お楽しみに！ (2021年4月23日 12時) (レス) id: 26c992cad1 (このIDを非表示/違反報告)
あおまの - こんにちは、愛読させて頂いております！お話の更新を気長にお待ちしてます!!(^^) (2021年4月18日 15時) (レス) id: adff50567b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惑星ワタシ | 作成日時：2021年1月12日 18時
