鉄樹、花を開くⅢ【相澤消太】 (ページ20)

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NOside

アインがステージ袖を離れると一人の男が嫌な笑みを浮かべ、眩いステージに決然と立つ黒鉄明を見つめていた。

百合野「ふっ、全ては計画通り。アイン、騙して悪いね。君が向かう先に黒鉄慶は居ない、それと設置されてるのは毒ガスじゃなくてただの睡眠ガスなんだ。…本当に君は邪魔だった。生憎怪物をたおす方法は知らない。昨日は排除できなくてどうしようかと思っていたんだ」

百合野は作戦の実行にあたり最も邪魔になる存在を“アイン”だと認識していた。

昨夜アインを訪れたは人間はこの男の指示を受け、ホテルの外に連れだし拘束する手はずだったらしい。

だが上手くいかず、別プランを実行。アインを会場から遠ざけ時間稼ぎをすることにした。

　
黒鉄明「―――――」

百合野「どこまでも厭味ったらしい奴だ。まだ喋ってやがる。そんなに“百合野”に死んでほしくないのか？早く終われよ、お前のスピーチが終われば“信者”は来る。ガラ空きになった“入口ゲート”からなぁ？スピーチの終わりは、ここにいる全員の終わりを示す！！俺の準備は整った。さぁ、、終われよ、終われよっ！」

どうやらこの男、百合野に扮した別人のようだ。そして黒鉄明を脅している。

男はかつてからの宿願が叶う瞬間をいまかいまかと待望していた

だが、、

ドォォン

百合野「な、なんだ？！」

突然とてつもない衝撃が会場に響いた。この男にも想定外なことが起きたらしい

百合野「入口ゲートの方から？！馬鹿な？
！喧嘩でもしてるのかっ！」

？「違う。居たんだよ、ヒーローが。」

男の背後から聞こえた来る声は女の声。だが聞き覚えがあった。

百合野「な、なぜ貴様がここに居る！！アイン！！」

黒鉄「そりゃあ、、アインだからかな？」