鉄樹、花を開くⅢ【相澤消太】 (ページ12)

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黒鉄side

念の為、男の存在をファットと警察に連絡。早く帰してもらえたと思ったのに、警備の変更等を話し合っていれば23時になっていた。

「…この時間ならまだ起きてるかな」

何て淡い希望を持ちながらメールを送信する。

『明日で片付く』

そう送った表示の上には、毎日のように私を心配する言葉。私は今までのやり取りを見返しながら返信を待った。

「早く帰りたいな…」

相澤『早く帰ってこい』

「エスパー？？笑」

『既読はやっ』

相澤『一段落ついて寝るところだったんだ』

『ちょっとだけ話したい』

少しわがままを言った。なんて返ってくるかな、、馬鹿言うなとか寝る、、とか？

相澤『ちょっとだけだぞ』

「えっ、いいの？！」

いいんだ、、私はすぐに電話のマークを押した。

相澤「もしもし」

いつもより眠そうな声、あまり長く拘束するのはやめておこう

「寝る前にごめんね」

相澤「いいよ。」

「明日帰るよーって連絡したかっただけなんだけど欲でた」

相澤「…何時頃帰ってくるんだ？」

「ん〜、多分夜中。長引いたら明日の朝かも」

相澤「そうか」

「…ねぇいつものあれやってよ。怪我するなーとか速く寝ろーとか。」

相澤「人の好意をネタにするつもりか」

「違う違う！消太が心配して言ってくれてることは分かってる。でもそれが私の頑張る理由になるの。怪我しないようにしなきゃとか、速く帰らなきゃって。だからお願い」

お願い、消太。

ちょっとだけ力貸してよ