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相澤side
「行かないのか。」
黒鉄「…」
この部屋にはいつの間にか二人だけ。
俺はAの顔を見上げるようにしゃがみ込み、重力に従い下に流れている髪をそっと耳にかけた。
「ひどい顔だな」
眉毛はハの字、真っ赤な目にはまだまだ涙が溜まっている。
黒鉄「私が、もっと早く、学校に着いていれば、、」
「切島から聞いてる。お前は15時半丁度に壊理ちゃんを迎えに行こうとしたんだろ？ヒーローとしても、壊理ちゃんの保護者としても、正しいことをした」
それにブラドからも聞いた。かかってきた電話で、どれだけ狼狽えていたかも。
Aは唇をぐっと噛み、血が流れた
「やめろ」
俺は指で優しく血を拭い、そのまま頬に手を添えた
黒鉄「っ、どうしようっ、またっ、暗いところに閉じ込められてたらっ、、薬のっ、、実験台にされてたらっ」
「助けよう。Aは1人じゃないし俺達二人だけでもない、警察や、他のヒーローも居る。」
これまた俺の言葉に返事はなく、しばらく静かな時間が流れた。
黒鉄「…狂ってしまうかと思った」
そしてゆっくりと語りだし、
黒鉄「壊理のこと、攫ったやつが許せなくて、速く助けなきゃって、そんな事考えてたら、無我夢中で走って、ここまで来ちゃって、皆に、、迷惑かけて、、、(泣)」
静かに涙を流していた
黒鉄「何もかも忘れちゃうぐらい、、嫌な気持ちに呑まれそうになったっ(泣)、何かに集中しないと、鉄が溢れ出てきそうでっ、、ずっと、自分の手と手を握りしめてたっ、、」
涙が俺の右手に伝っていく
「もう俺がいる。お前がどれだけ暴れようと、俺が引き戻してやる。だから何も怖がるな。」
黒鉄「ごめんっ、私が責任持って連れて帰らないと行けなかったのに(泣)」
「お前は悪くない」
黒鉄「っ、、壊理、泣いてないかな、、お腹空いてないかな、、暴力とかっ、振るわれてないかなっ、、(泣)」
その後Aはひたすら壊理ちゃんの心配をしていた。
俺はAを抱きしめ頭に手を添えていたが、犯人に対してフツフツと怒りがこみ上げてくる
許さない、一人残らず捕まえる。
そして、また、、
壊理“おねーさーん！”
黒鉄“壊理ー！”
笑えるように
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作者名：やゆよ | 作成日時：2024年1月26日 15時
