鉄樹、花を開くⅡ【相澤消太】 (ページ29)

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相澤side

　
塚内「犯人から何かしらの動きを見せるかもしれない。今、烈怒頼雄斗がアインの事務所に、雄英には根津校長とマイクが待機してくれている。」
　

壊理ちゃんは途中で赤い車に乗せられたらしい。だがその赤い車が向かった先の監視カメラには1台も赤い車が映らなかった。

塚内「おそらく犯人の中に容姿を変化させる個性の持ち主がいる。じゃないと、学校の先生がアインの見分けがつかないわけがないし、車を追えないはずがない。」

計画的犯行、、

だが、Aがこの引き渡し訓練に行くことになったのはつい三日前だ。どこからその情報を？3日で誘拐を完璧に練った？何者だ。

不可解なことが多い…

黒鉄「…ねぇイレイザー」

「なんだ」

黒鉄「なんで今日外に行ってたの」

どうやらAも同じことを考えていたそうだ。俯いたままだが、頭はしっかり働かせているらしい

「とあるヤクザの端くれが薬の売買をしていることが分かった。だが証拠という証拠がなく、取引の現場を抑えることになり、応援の要請が入った。」

黒鉄「薬って、覚醒剤とか？」

「それもあるが、どうやら独自に薬を開発していたらしい。使い続ければ体の倦怠感や目眩を引き起こすだけでなく、爺さんのような白髪になるそうだ」
　

黒鉄「白、髪、、？」

Aはその薬の特徴を聞いた途端固まった。

黒鉄「ふざけやがって、、」

塚内「何か気付いたのかい？」

黒鉄「…全部、全部仕組まれてたんだ。私が小学校に行く途中で起きた事故の犯人、白髪の若い男だった。多分イレイザーの言ってた薬の取引の情報もわざと漏らしたんだと思う」

塚内「まさかっ！！」

「…繫がったな」

塚内「すぐにアインが捕まえた犯人の取り調べをっ！それと、その組織の情報をかき集めるんだ！！」

警察官「「「はい！」」」

この部屋の全員が動き出した。だがAは静かに椅子に座ったまま。俺はどうしてもAを放っておけない