鉄の抹消Ⅲ【ヒロアカ】 (ページ2)

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黒鉄side

相澤達と電話した次の日、私は文化祭警備の依頼を正式に引き受けた

根津「ありがとう黒鉄くん」

「いえいえ！」
　

根津「でもほんとにいいのかい？ボランティアで来てくれるだなんて」

「もちろん。後輩のために一肌脱がせてください」

根津「感謝するよ」

「あ！文化祭と関係ないんですけど一つお願いがありまして…」

根津「なんだい？」

「実は―――」

根津「もちろん！！生徒たちが了承するなら構わないさ！！」

「ありがとうございます！！」

と、謎のやり取りをしたのも少し前

今日は文化祭当日！

私は雄英周辺の見回りをしていた

「どうやら紅茶好きの動画配信者が雄英を襲うとかほざいてるみたいだしね」

確かスーパーの近くに看板もない小さな喫茶店がある

学生の頃たまに一人でお邪魔してたけど、店主のおじさん元気だといいな

　
「ん？」

スーパーの前に袋が落ちている

中にはロープと

「りんご？」

私は周囲をしばらく見渡していた

「人の気配は無い。…は？！！！」

少し距離の離れた工事現場から一本の鉄柱が落ちていくところが見えた

だがそれは地面に到達しない

「誰かが支えてる？」

私は現場に急行していた

「飛んだ！！！」

工事現場から緑頭の少年が雄英の敷地内に向かい、飛んでいく

足場で踏ん張り、足にパワーを集中させて、一気に移動している…

「超パワー…」

その動きからしてプロではないが素人でもない。…確か雄英生にあんなやつがいたな

それにあのリンゴも気になる…

「緑谷くんか」

私はすぐさま進路を変え、そっちに向った

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たどり着いた私が見た光景は、

動画配信者ジェントルクリミナルと相棒のラブラバと呼ばれる少女

「デクは確かオールマイトの秘蔵っ子って相澤達が言ってたっけな」

　
「…」

私は参戦せずに、少し離れたところから見守った

見てみたかった

あのオールマイトが目をかけている“秘蔵っ子”を。

相澤の教え子がどこまでできるかを。