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ついに、作戦前日。
葛の花は予定よりも大幅に採集ができたが、ユーカリは10本もない。警察の人は皆、充分だと言っていたが、きっとこれだけの葛とユーカリでも死者は出るのだろう。
やれることはやったつもりだが、なんだかやるせない。
そう思っていた時に、作戦当日も後方支援の医療班として加わらないかと誘いがあった。危険がないわけではない、でも少しでも力になれるなら
『やらせてください』
医療経験もない私は半日かけて応急処置の方法をより委細に学んだ。
葛の栽培に大きな労働をした体はヘトヘト、ユーカリに全神経を注いでいた頭はクタクタ。満身創痍。だがこの世の誰よりも集中し、真剣に取り組んでいたと言えるほどに頭は冴えていた。
「明日は敵のアジトである郡訝山荘の後方援助部隊の医療テントに。主には葛の花の配布、手が足りない時は軽症者の手当てをお願いします。」
『了解です』
どんどんカウントダウンが迫ってきているという事実に緊張し、少し体が冷えた。
この日の夜はいつもより2時間近くはやく布団に入ったが、明日のことが気になって眠れない。目を瞑っていてもなんだか暇に感じ、天井をじっと見つめ、時々手をかざしてみたりする。
『やれることはやったっちゃんね…』
明日が不安で不安で仕方がない、明後日も不安で不安で仕方がない。
先が見えない。
そんな漠然とした不安を抱えながらも、何故か施設に来た初日に言われた言葉を思い出した。
“死なない程度に、全速力でお願いします”
もう、栽培は終わったというのに何故かこの言葉が頭から離れない。命の覚悟を決めたような、あの真剣な眼差しが頭から離れない。
天井に伸ばした右手が空気をぎゅっと掴むと徐ろに起き上がり、作業場へ向かった。
作業場はまだ片付けられておらず、土も種もある。水は引いてくればいい。
『まだやれる。』
私は夜な夜な花を栽培し、気づけばフカフカの土の上で眠っていた。
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やゆよ(プロフ) - あわさん» あ、あわさん？！！大好きな作者様からコメント頂けてとても嬉しいです！“雄英のユーレイ”大好きです！！ありがとうございます！！ (3月29日 21時) (
レス) id: 1a6e7a7e08 (このIDを非表示/違反報告)
あわ(プロフ) - ああもうほんっとに！！高評価一回じゃ押し足りない！！ (3月29日 21時) (レス) @page47 id: 62a4013b15 (このIDを非表示/違反報告)
やゆよ(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます！全力で頑張ります💪 (3月24日 21時) (レス) id: 1a6e7a7e08 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - めっちゃ面白いです（ ; ; ）投稿頑張ってください (3月24日 20時) (レス) @page23 id: ce509c1850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やゆよ | 作成日時：2024年3月17日 9時
