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母さんはベンチに座る少年と目の高さを合わせ、話しかけた。
「君、名前は？お母さんかお父さん一緒に来とー？」
「…俺んことなら大丈夫、気にせんでよか」
少年は母さんの質問には答えなかった。そしてベンチから立ち上がり、素知らぬ顔で公園の入口に向かって歩き出した。
『私はA！またね！ポピー君！！』
赤い羽根を持つ少年、私は彼をポピー君と呼ぶ。母さんは私の手を握り、彼の背を見つめた。
「A、ポピー君とまた会うたら絶対にママに教えてね」
『分かった！』
まだまだ子どもだった私には母さんがどういう意図でそれを言っていたのか分からなかった。何も気にすることなく笑顔で母さんの言うことに返事をしていたんだ
次に会ったのはしばらくあとのおもちゃ屋さん。ヒーローのグッズが売ってあるコーナーだった。
女性の後ろを歩く赤い羽根を見つけ、一緒に来ていた母さんの制止を聞かず、飛び出した。
『おった！！ポピー君！！』
エンデヴァーの人形を持ったポピー君と目が合い、そのまま数秒間時間が止まる。だが、ポピーくんの隣の女性はポピー君の肩をものすごい勢いで掴み、鬼のような形相で問い詰めた
「あんた勝手に外出て見られとったと？！何してんとよ！！！」
突然の大声とそれに伴う圧迫感に、私の心の中は恐怖で染まる。じっとその場に固まり、目に涙を浮かべる私を横目で見つめたポピー君は冷静にその女性に言った。
「俺、あの子んこと知らんよ？ポピーって俺ん名前やなかし。人が集まってこん内に行こ」
これが私を守る行動だということにも気が付いたのは、これまた何年も先の話。
「A、勝手にどっか行ったらだめや、、」
『っまま！』
急に走り出した私を見つけたのは母さん。母さんが居ることに安心した私は母さんに抱きつき泣いてしまった
「どげんしたと？転んだと？」
『ううん、ポピー君見つけたっちゃん、ママと一緒みたいやったけん、今日やったら一緒に遊べるかなって思うたっちゃけどだめやったっ』
「…そっかそっか、きっとこれから予定があったっちゃん、また今度遊べるばい」
この日、泣きじゃくる私に母さんがポピー君の話をすることは無かった。
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やゆよ(プロフ) - あわさん» あ、あわさん？！！大好きな作者様からコメント頂けてとても嬉しいです！“雄英のユーレイ”大好きです！！ありがとうございます！！ (3月29日 21時) (
レス) id: 1a6e7a7e08 (このIDを非表示/違反報告)
あわ(プロフ) - ああもうほんっとに！！高評価一回じゃ押し足りない！！ (3月29日 21時) (レス) @page47 id: 62a4013b15 (このIDを非表示/違反報告)
やゆよ(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます！全力で頑張ります💪 (3月24日 21時) (レス) id: 1a6e7a7e08 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - めっちゃ面白いです（ ; ; ）投稿頑張ってください (3月24日 20時) (レス) @page23 id: ce509c1850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やゆよ | 作成日時：2024年3月17日 9時
