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Aちゃんはミスリーを休業。任務のとき以外にも俺をサポートしてくれるようになり、必然的に一緒にいる時間が増えた
それは空にいるときも然り。
「よしっ、パトロール行こっか。準備はいい？」
『大丈夫です』
俺は小さく頷き、空っぽになったジャムの瓶を開ける。Aちゃんはそこに霧となって入り、俺が懐に抱えて飛ぶのが俺達の飛行スタイル。
「相変わらず面白いね、この状況」
『私はちっとも面白くありませんが』
ほんとは俺が抱えて飛んでもいいのだけれど、、
“どこで誰か見ているかわかりません。私と貴方の接点が外部に漏れると任務に支障をきたします。”
と言って断られた。
「まぁそう言わずに。っていうかこの方法編み出したのAちゃんだし」
『なら面白がってないで他に案出してください』
「え〜なんて言ってるの〜？？風もあるし、瓶の中からじゃ聞こえなーい」
『面白くないと、、』
「なんて言ってるかわかんないや」
『…もういいです』
「ウソウソ、ごめん笑。あと10分ぐらい飛ぶね」
『…』
「あれ、無視？」
俺達が出会って約半年。
共に行動してきた成果かひたすら絡み続けた成果か、少しずつ彼女の性格が表に出てきた。
ご飯の報告にも“何をどれだけ食べたか”という情報だけでなく、
“この料理のこの味は―――。これは素材に含まれるうまみ成分の――――。”
好みだったのだろう料理を熱弁する。
“美味しい”の正体を探るため沢山の知識を得る。知的好奇心が高い。
確かに情報は任務において必要不可欠だが、内容が“ごはん”となると食べることが好きな年相応の女の子に見えなくもない。
「今日はいい風が吹いてるよ〜」
なんだかすごく愉快な気分だ
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作者名：やゆよ | 作成日時：2024年3月2日 14時
