表の俺と裏の君。【ホークス】 (ページ30)

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5月の終わり頃、私は動いた。

「お話があります」

会長「珍しいわね、貴方から提案なんて。どうかした？」

「ステインが逮捕されてから、ヴィランの人材斡旋を生業とする義爛がヴィラン連合と接触しているとの情報が上がっています。私もそこに行きたいと考えます」

会長「どうして？」

「雄英高校USJ襲撃事件、そして今回のステイン。両者に関わるヴィラン連合の背後に、巨悪の存在は間違いありません。」

会長「巨悪？」

「オールフォーワン。」

会長「…」

「私はホークスとは違い、裏の世界で生きるものとして育ってきました。教育課程の中でオールフォーワンのこともオールマイトのことも理解しています。」

会長「そうね」

「オールフォーワンが背後に居るならば、ヴィラン連合は必ず大きくなります。…万が一、正攻法では手の施しようがないほど連合が巨大化した場合、あなた方の“駒”となるのはホークスです。私は、、彼のサポートを降りるつもりはありません。私が先に潜入して、彼がより潜入を行いやすい状況を作ってみせます！！」

正直、連合が巨大化するかなんて分からない。そんなところにミスリーを出してしまえば変に私の顔が割れ、他の任務で動きづらくなることは確か。

でも私は断固として譲らなかった。

私の勘が“ヴィラン連合はヤバくなる”そう言っていたから。

私の任務は、、速すぎる彼の先を行かないと完遂できないから。

こうして、私はホークスから離れた。

そして姉さん、マグネの下に行き“マグネの連れ”としてヴィラン連合に加入。雄英高校1年の林間合宿、神野事件、私はヒーローに見つからないよう細心の注意を払い、適当な理由をつけ、姉さんに小瓶を抱えてもらっていた。

そして9月、オーバーホール,治崎廻との初接触。

姉さんの歴戦の経験が“こいつは危険だ”と察知し、姉さんは連合の誰よりも早く動き出した。

でも、アイツには敵いっこない。

治崎の個性をしっていた私は後を追い、手を伸ばして叫んだ

『姉さん待ってっっ！！！！』

だがホークスのような速さがないただの私の叫びは虚しく散る。姉さんの上半身は吹っ飛び、血の雨が降り注いだ

私のヒーローが死んだ瞬間だった。