表の俺と裏の君。【ホークス】 (ページ29)

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番外編 1 ページ29

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私の名前は、霞流A。4歳の頃に公安に保護という名の取引を持ちかけられ、それに応じた。

ヴィランになることを強制され力を培ってきた私は12歳でミスリーとなり、15歳の頃にはヴィランとしてミスリーの名を轟かせる。

自分で言おう、私は優秀だ。

隠密が得意な私は基本、殺しか情報収集。今まで何人も殺したし、色んなところに潜入し、数え切れないほどの犯罪に手を染めた。

全ては、私を救ってくれた私のヒーロー、姉のため。

ではなく、姉にこの世界で生きていってほしいというエゴのため。

感情を殺し、任務を熟す。

それだけだったのに、、

私の前にもう一人のヒーローが現れたんだ。

会長「あなたにはこの人物のサポートをしてもらう」

ウィングヒーロー,ホークス。

本名、鷹見啓悟。

彼はなんというか、、よく私の頭を撫でる人だった。

“お疲れ様”

“ありがとう”

この言葉とセットで必ずホークスは私の頭を撫でる。そして時々髪をグシャグシャにする。

何度“親父かよ”って思ったか分からない

でも、彼の優しさに触れると擽ったくなった。

特にあのキーホルダーは。

直径約1,5㎝の球体にぎゅっと空を閉じ込めたようなキーホルダー。

つける場所も無い、今どき17相手にキーホルダー？なんてこじらせてたけど、どうしても手放せなかった。

初めて空を飛んだ時に知ってしまったんだ、空の青さに。

気付かされてしまったんだ、空の美しさに。

そうして数々の日々を彼と過ごしていく内に、変な気持ちが芽生えた。

恋愛とは違う、彼を大事に思う気持ちが。

姉とはまた“大事”のタイプが違うけど、彼を守りたい、支えたいと思った。

同時に、彼を守れるのは、支えられるのは私だけなことに気がついた。

だから私は、彼から離れた。