表の俺と裏の君。【ホークス】 (ページ16)

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スケプティック「要件は」

『ただ散歩してただけなんだけど…気分が変わったわ。ホークス、今から空いてるかしら？』

Aちゃんは大きな声で俺に問いかける。意図は分からないが俺はそれに応え、彼女の方へ歩き出した

「空いてますよ」

　
『ならよかった、少し遊びましょ。スケプティック、彼のマイクロデバイスを全部外して』

スケプティック「色欲魔め、外すわけ無いだろう」

スケプティックは彼女の頼みを断るが、
　

『ギャーギャーギャーギャーうるさいわね』

『外せって言ってんの』

殺気の込められた彼女の言葉にスケプティックは怯む。

『この敷地からは出ないわ、私の部屋に行くだけ。監視なら私とずっといるんだから必要ないでしょ？』

殺気を放ったかと思えば、次に話す時には声のトーンが上がり、首をコテンっと寝かし子どものような素振りを見せた

スケプティック「…1時間」
　

『3時間』

スケプティック「2時間」

『3時間。』

スケプティック「…分かった」

するとスケプティックは俺の方に近づいてきてマイクロデバイスを手際よく回収していく。

『お願い聞いてくれてありがとっ』

彼女はまた、笑っていた

俺は彼女に連れられアジト内を歩く。

『スケプティックが面倒なときは私の名を出すといいわ、彼、私には甘いの』

「そうなんですね、じゃあこれから遠慮なく使わせてもらいましょうか、笑」

『程々にね』

彼女がタメ口、俺が敬語。関係性も半年前とは真逆である事実に少し寂しさを感じるのは気のせいだろうか

コンプレス「おーい、ミスリー！」

後ろから走ってきたコンプレスが彼女に声を掛ける。

探し人の張本人である彼女は楽しい時間を邪魔されたような、面倒くさそうな顔をしていた。

コンプレス「露骨に嫌がらないで！おじさん悲しいよ！！」