鉄の抹消Ⅴ【ヒロアカ】 (ページ12)

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黒鉄side

私は相澤の隣に座り直した

フワッと匂ってくる石鹸の匂い

「もしかしてお風呂上がり？」

相澤「ああ。水飲もうと思ったらお前に捕まったんだ」

「今まで特に好み無かったんだけど、よく鼻を使うようになってからは石鹸とかシャボンの匂い好きなんだよね」ｸﾝｸﾝ

私は無意識に相澤の首元に顔を近づけていた

シャンプー何使ってるんだろ

グイッ

「わっ、」

両肩をグッと押し返される

慌てて相澤の方を見てみると、顔がほんのり赤くなっている

今自分がした行動を思い返す。

「…」カァァァ///

や、やばい、私まで恥ずかしくなってきたっ

なんとかごまかせる？！

どうやって？！

こういうときは、、話をそらすっ！！

「み、見てみて！ストールと毛布でおばけみたいじゃない！？トリックオアトリート！！」

相澤「…8ヶ月後な」

「…」

そう言われてふざける言葉も見つからない

ちょっとだけだ気まずい時間が流れた

相澤「…それ、使ってるんだな」

「えっ？！」

相澤「…」

ストールのこと、だよね

「お風呂上がってからは毎日使ってるんだ〜。外だと何が起こるか分からないからつけてないけど、触り心地付け心地共に最高なの。」

これをつけてると相澤が近くにいるように感じられる。

“アイン”が出てきても帰ってこれる気がするんだ

「私のお守り。最高のプレゼントありがと！」

相澤「こちらこそ。ありがとう」

ふふ笑！

なんだかすごくいい気分になってきた

「乾杯しよ！乾杯！ほらビール開けて！」

相澤「お前は飲まないのか？」

「今の私には匂いを楽しめるハーブティーの方が好き！」

相澤「なら遠慮なく」

プシュッ

「缶の開ける音ってなんでこんなにも気持ちいいだろね…。スイッチが切れる瞬間と言うかなんというか、、」

相澤「右に同じく」

「じゃ、今週もお疲れ様ということで！」

私はティーカップを手に取る

「かんぱ～い」

相澤「乾杯」

カツン

缶とティーカップは異例の組み合わせすぎて、ぶつかる音も聞いたことの無いような音だった

でも２人の時間は本当に楽しかった

くだらない話ばっかりした

これほど居心地のいい所はないだろう。

この後の私に笑顔が絶えることはなく、本当に幸せだった