こんな結末認めない。【第三夜】

理由 【なよ竹のかぐや】 ページ10

アリス様やノア様の能力は今の私には効かなかった

私の能力、「不老不死」は一定時間なら無敵状態になれる

が、丁度効果が切れたようだった。

幸い、ノア様の能力でこの原本が偽物かどうかはバレなかったようだ

(それでも…もう、時間の問題のようね。)

時間が経てば、私が"本物”を持っていることは時期に分かるだろう。

そして、当然のように私を狙うだろう。

(主人公に持たせるっていうのは、いい案だと思ってたけれど…仕方がないですわね。)



今、この場にいる人の視線はマイア様とロートさんに集まっている。

その隙を見て"ある人物”に"ある物”を手渡した

「…？」

相手は少し驚いたのか、一瞬目を見開いたが私の意図を読み取ってくれたのか、少し微笑んだ

(これなら…少しは時間が稼げるかもしれませんわね。)








帝さんに聞かれた、"何故物語の改変を望むのか”

私は答えた。

『何故って…そんなの、私の意思よ。申し訳ないけど、帝さんに話すことではないわ。』


本当は知っている。自分がこの先どうなるのかも。

本当のことを言ってしまおうか、そう思ったがやはりやめておくことにした。

だって、私の話なんて聞いてもつまらないもの。



…それに、私にはやるべき事がたくさんありますからね。


(まずは、それを片付けないといけませんわ。)









『悠久古書店の皆様、原本なら私が持っていますわよ？』


視線が一気に私に集まる


少し口角を上げて微笑み、口を開いた


『原本、欲しいんですよね？』





さあ、どこまで時間を稼ぐことができるかしら。

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