こんな結末認めない。【第二夜】 (ページ9)

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運命【慧】ページ9

あああああああああああああああああああ!!!!!!!!

「むりむりむりむり死ぬって!!」
慌てて岩に身を隠す。聞こえるのは自分の心臓の音と敵の足音だけ。
うぅ…間違えて少し前に出ちゃったら即座に見つかるとか無いよう…
「…あの人は、確か…」
ヴィオラ…【ロミオとジュリエット】の…
「くそっ、みんな何でそんなに物語を変えたがるんだ…」
霧も邪魔だし…

「…蛍」
そっと蛍を呼び出す。そしてお願いする。

「ヴィオラさんの動きを観察して、報告して」
[ＯＫ、ワカッタ!]

うう、もともと争いは苦手なんだよぅ…
とはいえ、ヴィオラさんもそうだけどね…

「ハァ…こんなんじゃ決着つかないじゃん!」
子どものように小さく叫ぶ。この霧の量、それに風の音だ。ばれないとは思う…けど…

「あら?こんなところで何をしているの?」

…ばれてるや内海…
「ああああああああ逃げろおおおおおおおお!!」
「！？なぜ逃げるんですの!?」
とりあえず走る!走って走って走っｔ
「急に走り出したら…転んでしまいますよ?」
ほぁああああああ瞬間移動してきやがったあああああ

こ、こうなったら…
「ほ、蛍!群れで移動して!」
[ワカリマシタ…ッテイウカコノヒトダレデスカ？]
困惑しながらも移動する蛍たちに合わせて、僕も蛍になって逃げる!
「ま、また逃げたんですの!」
店長すみません逃げました―――――――

本当なら蛍たちに捕まえさせたいんだけどさ!この霧だから蛍たちが見えないんだよ!
「…来てないよ、ね?」
少し後ろを向く。すると。
「待つんですのー!」
うわ―――――――めっちゃ追いかけて来てる―――――――――！
あぁあれか！蛍光ってるからばれるのか!

「まずい…とにかく逃げ回ろう!」
敵は拡散させたいしね…って、僕もはぐれるんだけど。

あぁ、誰か助けてー!