2 ページ2
*
風磨「そして、俺は今日からここで暮らす」
「待って、待って」
彼女?彼女って、彼女?
「あの、どういう意味で・・・?」
風磨はあっ。と顔を上げる。
風磨「勘違いすんなよ。俺はAが好きなわけじゃないからな」
「あ、だよね」
風磨「いやー、お前がブスでモテなくて助かったわ」
「言ってくれるじゃん」
風磨「さすがに彼氏がいたら、な」
状況が全く理解できない。
風磨「な、空いてる部屋あるっしょ?」
「まあ、使ってない部屋はあるけど」
風磨「そこ借りるわ」
風磨が立ち上がる。
会ってないうちに身長が伸びたような。
髪も銀髪だし。
ピアスにネックレス。
風磨「案内して」
「あ、うん」
私は使っていない部屋に風磨を連れていった。
そこのドアを開けた時に気づいた。
まだ、残ってる。
ここには、彼の匂いと思い出が。
「・・・っ」
風磨「・・・ここでいいのか?」
風磨も悟ったらしく、聞いてくる。
「・・・うん。いいよ」
私は、風磨を置いて、そこから逃げるようにリビングに戻った。
どんなに楽しくても、どんなに嬉しくても
誰と、どこにいようと
この胸の中には、彼がいて。
いつもいつも苦しくなる。
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瀬菜 | 作成日時:2018年9月21日 20時