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No.10 ページ10

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「なにしてっ…!!」









オミ「俺…なんかした?」









寂しそうな、冷たい視線が突き刺さる









「…してないよ」









オミ「じゃあ、家に帰りたい?」









「帰りたくないよ」









オミ「親が恋しいだろ?」









「恋しくないよ」









今日のオミさんはおかしい









変な質問ばっかりだし、なんか怖い









視線から逃げるようにオミさんの手を振り払った









「オミさんは、仕事してればいいの。
私なんか心配する前に、自分のこと心配してて…」









オミ「…俺とお前は、他人だもんな…ごめん」









オミさんは、静かに寝室に入ってった









違う、こんな風になりたかったんじゃない









大丈夫って、そう言って欲しかった









忙しくなっても絶対に帰ってくるからって









「…欲張り過ぎたのかな…笑」









野菜を切る自分の手が歪んで、手が震えて









その場に座り込んだ









あの家にいたら、きっとこんな痛み知らなかった









殴られる痛みとは違う、胸の辺りがチクッてなる









気持ち以上に涙が溢れて









後ろにある温もりにさえ気づけないぐらい









オミ「…ごめん」









「っ…オミさん…」









オミ「俺、怖い…Aがいなくなりそうで」









びっくりして、思わず振り返る









涙でハッキリは見えないけど、顔がすごく近い









オミ「A…」









私とオミさんとの距離が0になろうとした瞬間









鍋の中のものが吹きこぼれる音がした









「あっ、火つけっぱなしだった!」









オミ「お、おぉ…気おつけろよ」









赤くなった顔を必死に隠そうと下を向く









リビングに戻る時に見えたオミさんの耳も









真っ赤になってた









「い、いただきます…」









オミ「…うまい」









「そ、そっか…よかった」









さっきの事もあってか、ぎこちない









リビングにはお皿とフォークがぶつかる音と









小さく聞こえるテレビの笑い声だけが響く









「じ、じゃあ…お風呂入って、きます…」









オミ「おう…」









お風呂に入っても、無駄に意識し始めちゃって









あの時…









「キス…されるはずだったんだよね」









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設定タグ:登坂広臣 , 佐野玲於 , 三代目JSoulBrothers   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ゆーり x他1人 | 作成日時:2017年4月15日 13時

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