No.2 ページ2
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知らない香水の匂いと、不思議な感覚
「…オミ、さん…?」
オミ「…風呂入って、上がったら髪乾かしてやる」
「…ありがと」
オミ「服も貸してやる…傷の手当もする」
少し震えた声に、私はビックリした
どうして、私なんかのために泣くのかわからない
あの家では、ゴミも同然だった私が
どうしてこんなに優しくされてるのか
「誘拐…オミさんは、優しいんだね」
オミ「…ほら、風呂入ってこい」
言われた通りに、お風呂に入ると私はビックリ
だって、ものすごい広いから
使ってるシャンプーさえ、高級そうだし
私が1人、慌ててるとドアの向こうに人の影が鏡越しに見えた
「…!?」
オミ「お湯入れるからなー…傷大丈夫か?」
「うん、けど…オミさん入れなくなるよ」
オミ「俺のことは気にしなくていいの」
そのすぐ後に、急にお湯が出てきてまたビックリ
オミ「…着替え、置いとくからな〜」
「…うん」
久しぶりの温かいお湯、シャンプーのいい匂い
しばらくお湯に入って、身体洗って
お風呂に上がると綺麗に畳まれた白Tとジャージ
私はジャージの下は履かずに
白Tだけでリビングに戻った
オミ「おー、ご飯でき…え!?」
「…?」
オミ「なんでジャージ着てないわけ!?」
「だって…手当てするって言ってたし…血つくし」
オミさんはご飯が盛られたお皿を持ってきた
お皿には綺麗なカタチのオムライス
オミ「手当ては、食べ終わってからな」
「…いただきます」
1口食べると、何故か涙が出てきて
しばらく泣きながら食べてた
オミ「…そんなに美味かった?笑」
「うん…温かいご飯、久しぶりに食べたから…笑」
オミ「…ふーん」
オミさんは立ち上がってどこかに行った
少し離れただけなのに、ものすごく寂しい
戻ってきたオミさんの手にはドライヤーと
真っ白な箱があった
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作者名:ゆーり x他1人 | 作成日時:2017年4月15日 13時