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真琴の家までやってきた私たちは、真琴が道具を出している間、家の前で待機することになった。
手持ち無沙汰だった私は辺りを見渡す。すると、水の入った瓶とそれに入った数本の花が目に入った。
無意識にそれをじっと見ていると、怜も気づいたのか近づいていった。
遙「金魚の墓だ。真琴が昔飼ってた」
渚「そういえばまこちゃん昔飼ってたよね。小学校のとき。今でもここにあったんだ」
そう言って手を合わせる渚に続いて、怜も手を合わせた。
金魚…
この前、真琴に話を聞いた。
"俺も同じなんだ"と言った
仲良くしていたおじいさんが、お父さんと同じ海難事故で亡くなった
そして、そのおじいさんから貰った金魚も死んでしまった
そう話を聞いていた私は、その金魚の墓なのだとすぐに理解した。
"海の中には得体の知れないものが潜んでいるように思える"そういった真琴は、本当に海で泳ぐのは大丈夫なのだろうか
_____…
真琴の家にあった道具で、キャンプはできるということになったが、今度は移動はどうするかという問題にぶち当たる。
そこでまた真琴の思いつきで、ハルと真琴のSC時代のコーチに頼むことになった。
初めは渋っていた笹部さんだったが、結局船を出してくれることになった。
こうして、夏合宿を行うことが決定したのだ。
江「なんとか夏合宿できそうで本当に良かった！」
帰りの電車で隣に座る江は嬉しそうにそう話す。
江「あ！Aちゃん水着持ってる？なんなら私達も新しい水着買ってもいいよね！」
『いや、私は海に入らないから要らないかな』
「え〜せっかくの海なのに！」と残念そうな顔をする江。
江とは小学生の頃から何度か遊んでいたが、私のトラウマのことを直接話したことは無い。
江「Aちゃんスタイルいいから絶対水着似合うと思うのに！黒とか！」
『そんなことないし。着ません』
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作者名：アコ
| 作成日時：2021年10月24日 2時
