【Free!】待ち人

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放課後、真琴と約束していたため、一番水泳部が多い1組に向かう。

1組に近づくと、何を言っているかは聞き取れなかったが、話し声が聞こえた。
入口から中を覗けば、教室には水泳部の4人しか残っていなかった。


声をかけようと私が口を開いたと同時に、郁弥が立ち上がる。

郁「勝手にすれば…僕はもう水泳部辞める」


その言葉を聞いて、私の口からは「え？」という小さな声しか出なかった。



旭「何言ってんだよお前！ふざけてんじゃねーぞ！」


そう言った旭は郁弥に近寄り、胸ぐらを掴む。


旭「そんな冗談笑えねえよ！おい！」


胸ぐらを掴んだまま郁弥にそう言う旭だったが、郁弥は「うるさい！」と旭の腕を振り払った。


郁「もう辞める！」


そう叫んだ郁弥は私のいる入口の方へ走ってきた。
そんな郁弥を咄嗟に止めようと動いたが、私の存在に気づいた郁弥は、先程と同じように私の手も振り払っていく。


『郁弥！』


名前を呼んでも振り返ることなく走っていく郁弥を、慌てて旭が追いかけて行った。


それに続いて出てきた真琴と遙。
遙は真琴に腕を引かれている。


真「Aも早く！」


『ちょっ、』


遙の腕を掴んでいた手が、今度は私の腕を掴む。
そのまま引っ張られてしまったので、私は慌てて足を動かした。

腕を解放された遙はちゃんとついてきているようだ。


私、みんなほど体力ないんだけど

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