「ありがとう」 ページ6
傑の提案により、3人はレストランに行くことになった。
高専の近くではなく、都心の少しいい感じのレストラン。いつもよりいい肉が食べられるということでAはすぐに賛成した。
レストランに近づいた時、店の前に立っている人に気付いて軽く手を挙げた。
傑の行動から、知り合いか?と2人のことをよく見たAは、小さく「あ」と声を出した。
傑「お待たせしました」
「いえ、私達も先程到着したので…」
どうやら初めから待ち合わせしていたようで、近づくと傑はその2人に声をかけた。
悟も知っていたようで、少し驚いているのはAのみ。
2人に話しかけていた傑が、数歩後ろで立ち止まっていたAの方に振り向いた。
傑「天内理子ちゃんと世話係の黒井さん。Aに会いたがってたから今日来てもらったんだ」
会いたくないということは無いだろうが、面倒臭いと断られる可能性が高いと思ったため、悟と傑は黙ってAを連れてきた。
「なんで言わなかった」と嫌な顔をするかと思えば、Aじっと理子を見つめていた。
それに戸惑いながらも、理子も目を逸らすことが出来ず見つめ返すような形になっている。
そんな理子に、隣に立っていた黒井が小声で名前を呼ぶと、ハッとした後「えっと…」と口を開いた。
理「貴方のおかげ今生きているって聞いて、だから…」
"ありがとう"
その言葉を聞いて、Aは僅かに目を見開く。
そして微かに瞳が揺れたように見えた。
『あー、ウン。ドウイタシマシテ』
そう言うと、気まずそうに目を逸らしたAは「腹減ったから早く行こ」と一人で店の中に入っていく。
そんなAに戸惑う理子と黒井。
傑「多分、照れてるんだと思う」
クスリと笑った傑と、面白そうにニヤニヤと笑う悟。
Aを追うように中に入っていった悟に続き、「中に入ろう」と2人に声をかけて傑も店に入った。
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時