【呪術廻戦】生意気な後輩が入学してきたのだがPart２【男主】

「生きてんな！？」 ページ13

灰「うっわ！？」


呪霊まであと数メートルのところまで近づき、攻撃態勢に入った灰原だったが、制服を掴まれて後ろに思いっきり引っ張られた。



引っ張られたことで灰原が後ろにしりもちを着いたと同時に、灰原を食べるかのように大きく口を開けて迫ってきていた呪霊の上顎を刀が貫いた。


すぐに引き抜かれた刀。
呪霊は気持ち悪い悲鳴を上げながら後退る。



『生きてんな！？』


灰「A、なんで！」


『建人！雄を頼む！』


灰原を無視してAは呪霊の方に向かっていった。
七海は言われた通り灰原に駆け寄り、無理矢理後ろに下がらせた。



足を挫いたのか、痛がる灰原に肩を貸して来た道を急いで戻ろうとしたところに、先程よりも大きな呪霊の悲鳴が響いた。



その声に2人が振り返れば、刀を振って血を落とすAと、その足元に倒れている呪霊が目に入った。



灰「…A」


呪霊を見下ろしていたAは、灰原に名前を呼ばれて視線をそちらに向ける。

眉をひそめながら頬についた呪霊の返り血を制服の袖で拭い、刀を納めるとズカズカと灰原と彼を支える七海に近づいた。


あの呪霊を一人で倒してしまったことに驚いたが、それ以上にいまのAの雰囲気が、前とは違っていて2人は変な緊張に襲われる。



近づいてくるAをただ見ていることしかできなかったが、突然グイッと胸ぐらを捕まれ目を見開く灰原。
七海もそれに驚いた表情を浮べる。



『…っ、』


顔を顰め、なにか言いたそうに口を開きかけたAだったが、舌打ちをした後すぐに手を離し、一人で補助監督が待機している方まで早足で歩いていってしまった。

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