【呪術廻戦】生意気な後輩が入学してきたのだが【男主】

「…じゅぐ」 ページ40

傑「呪力は込められているが…まだ不安定だな」


Aの呪力が込められたパンチを受けた傑は、何ともないという様子でそう言った。

もちろん直撃すればある程度のダメージは入るだろうが、呪力で簡単に守れる程度。


元々の身体能力が高く、喧嘩も強かったと言ってもAは呪霊と拳で戦うにはまだまだ成長不足のようだ。



傑「術式の方は？」


『あー、そん時による、マス』


傑「…こっちも不安定か」


拳での戦闘も、術式も、オマケに敬語も…と傑は頭が痛くなってきた。

呪について初めて知ったのが数ヶ月前だから仕方がないと思えるが、本人にそれを言ってもいい顔はしないだろう。


傑「いっその事、術式に集中して戦闘は呪具を使ったらどうだい？」


『…じゅぐ』


傑「……分かるだろ？呪具」


『あー、ウン。じゅぐね、じゅぐ』


傑「頼むから授業を真面目に受けてくれ」


仕方なく簡単に呪具とは何なのかを教えた傑だったが、それを聞いたAはあまりいい顔をしなかった。


傑「呪いを祓うのは喧嘩とは違うよ。刀でも銃でも、使えるものは使って完全に祓う事が大切なんだ」



今までの喧嘩は全て素手で戦ってきた。
相手が鉄バットやとこから持ってきたのか分からないポールを使っていても、大抵は勝てるだけの力があったから、自分が道具を使おうとは思わなかった。


道具を使うのは卑怯者だ。
それは心のどこかで思っていた事だった。


しかし、術師の相手は呪いだ。
傑の言う通り使えるものは使うのが普通であり、身近にいる七海も道具を使っていたのを見た。


術師になる以上、今までの考えを変えなければならない。



『で、その呪具は買うんスか？』


傑「買ったり、借りたり。今借りられるものを夕食後、一緒に見に行こう」

「珍しい組み合わせですね」→←「マジでクソ生意気」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す