−２７− ページ29
貴澄「もー、せっかく迎えに来てあげたのになんで怒ってるの？」
『迎えに来てなんて頼んでないし、すっごい注目浴びちゃって恥ずかしかったから怒ってるんだけど！？』
私がそう言うと、ごめんごめんと全然悪いと思ってない顔で謝ってくる。
貴澄「でも、今怒ってるAは僕に感謝することになると思うよ？」
『…なんで？』
貴澄「バイトまだ探してるよね？紹介したい場所があるんだけど」
_______…
『ここ？』
貴澄「そう！純喫茶マロン！知り合いのお店なんだど、Aの話したらうちで働かないかって言ってくれてて」
貴澄に連れてこられたのは、住んでいる家と学校から距離的にちょうど間くらいにあるお店。
見た目の雰囲気もいい感じだし、この辺りに来たことがないとはいえ、知らなかったことにちょっと後悔。
貴澄「さ、入って入って！」
いつの間にか扉を開けている貴澄に背中を押されて中に入ることになった。
茜「いらっしゃい、あら貴澄くん」
貴澄「こんにちはー、話してた従姉妹のA連れてきたよ」
『し、鴫野Aです』
お店に入ると、短い髪の綺麗なお姉さんが笑顔で迎えてくれた。
茜「栗宮茜です。貴澄くんから話は聞いてるよ」
貴澄は思っていた以上に私のことを茜さんにペラペラと話していたようで、お菓子作りをすることや、今の学校のことまで知っていた。
茜「うちの子もまだ小さいから、少しの時間だけでもバイトの子がいてくれるとすごく助かるのよね」
入った店の雰囲気はとても好みで、茜さんは若い子はあんまり入ってこないという話を聞いて更にいいと思った。
『あの、私で良ければ働かせてください！』
茜「本当に！？ありがとう！ちょっと待っててね、これから必要なこととか書いたメモを持ってくるから」
そう言ってお店の裏に行った茜さんを見送り、来たばかりで雰囲気しか感じていなかったお店の中を落ち着いて見渡す。
貴澄「いやぁ、決まってよかったね！」
『うん、紹介してくれてありが…』
ありがとうとお礼を言っている途中で、目に入ってきたものが衝撃すぎて私の声が途切れる。
お店に飾られているものをふと見た時に飛び込んできた写真。
見覚えのある人物が何人も写っており、驚き過ぎて一瞬息が止まった。
『き、貴澄！ここって…』
「ただいまー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アコ(プロフ) - もちさん» コメントありがとうございます！良い作品だなんてとても嬉しいです…！最近別のFree!作品ばかり更新してしまっていて、こっちはおまたせしている状態ですみません…。なるべく早く更新しようとは思っているので、その時はよろしくお願いします！ (2021年12月25日 2時) (
レス) id: b7dc70b3b5 (このIDを非表示/違反報告)
もち - アコさんが執筆される物は、どれも良い作品です。旭とのお話は、数少ないので展開楽しみに待っています。無理せず、また書き出せるよう祈っております。 (2021年12月19日 1時) (レス) @page34 id: b35f3e72c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アコ
| 作成日時：2020年4月18日 15時
