30.お泊まり ページ31
『楽しかったね〜』
宗「そうだな。」
手を繋いだ腕を前後に振りながら、女子寮までの道を2人で歩く。
宗「で、言うこと聞くやつ何なんだよ。」
『ん〜?』
Aが宗介の顔を見れば、早く教えてくれと疲れた顔をしていた。
その顔を見たAは可笑しそうに笑った後、更に腕を大きく振りだした。
『えっとねぇ…今日は宗介に私の部屋にお泊まりしてもらいたいなぁ』
そう言うと、宗介がピタリと足を止める。
手を繋いでいたため、自然とAも足を止めることとなった。
宗「マジか。」
『マジだよ〜』
引き攣った表情の宗介に対し、Aはニコニコと笑いながら「ほら行こ!」と宗介の手を引っ張った。
『私ひとり部屋だし、なーんにも心配いらないよ!』
心配無いわけないだろう。俺は一晩一緒にいて我慢できるかが心配だ。と思いながら小さくため息を吐いた。
宗「…他のにしねえ?」
『だーめ!約束でしょ?』
頬を膨らませながら宗介を軽く睨むAに宗介は再び顔を引き攣らせる。
宗「…わかった。じゃあ、風呂入って準備したら行くから起きとけよ。」
『うん!窓の鍵開けとく!』
宗「いや、閉めとけよ。俺だってわかったら開けろ。」
女子寮に男子が入ることはできない。そのため男子である宗介が入るには部屋の窓から進入しなければならないのだ。
『なるべく早く来てよね!』
宗「あぁ…」
Aを女子寮へ送り届ければ、宗介は重い足取りで男子寮に戻っていくのであった。
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かのい(プロフ) - めっちゃ面白です!続き作って欲しいです!!! (2018年5月17日 17時) (レス) id: 496fc58da6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかり(プロフ) - マジこの作品最高です!!宗介推しなので幸せです!!! (2018年1月2日 21時) (レス) id: 93c4762313 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 素敵過ぎて大好きです続き見たいです!!! (2016年12月24日 11時) (レス) id: ecda9cfb15 (このIDを非表示/違反報告)
マイ - ほんと面白いです!いっきに全部読みました!ありがとうございます! (2016年12月13日 4時) (レス) id: 20749a2ad6 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - この小説とっても面白いです! 引き込まれます。できれば続編を読みたいです! もし作ったら教えてください!! (2016年11月11日 19時) (レス) id: 53627d6798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2016年4月1日 23時