Free! ES OVA 【山崎宗介】

25.貴澄の怒り ページ26

貴「やっと終わったの？」


やれやれという顔でこちらに歩いてくる貴澄。


凛「貴澄！なんかさっきより濡れてねえか？」


最後に凛と会った時よりびしょ濡れになっている貴澄に、凛だけではなく他のみんなも首を傾げていた。


貴「これAのせいだからね！」


『え！私何もしてないよ！？』


貴「挨拶とか言って水鉄砲で撃たれたよ！」


必死にさっきのことを説明する貴澄に、首を傾げるA。
その二人のやりとりを他のみんなは苦笑しながら見ていた。


貴「あ、そうだコレ。また置きっ放しになってたよ？」


思い出したかのように貴澄が持っていた水鉄砲をAに手渡した。


『あ！探してたんだよね！』


「見つかってよかったー」と笑っているAに凛が呆れた顔で口を開いた。



凛「どこに探してる要素あったんだよ。猫追いかけてただけだろ。」



貴「それよりも！どうしてくれんのさ！この濡れた服！」


落ち着いたと思っていたのにまた騒ぎ出した貴澄を真琴が宥める。


凛「あー、取り敢えず俺たちはコイツをどうにかしねえといけねえから、お前ら自由に移動してていいぞ。」


凛は未だに騒ぐ貴澄を指差しながら、ポカンとした表情でその光景を見る後輩たちに声をかけた。


『宗介！どこ行こうか？』


凛「馬鹿、お前はこっち側だ。」



宗「どうすんだよ、アイツ。」


三人の目には、必死に遙に説明するも無視され騒いでいる貴澄を未だに真琴が宥める光景が映っていた。




凛「あー、貴澄。取り敢えずなんか食うか？」

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