Free! ES OVA 【山崎宗介】

17.宗介 VS 怜 ページ18

そして先ほど渚と百太郎に逃げられてしまった似鳥と怜は、別々に行動していた。



怜は水鉄砲と糸を使い、自分で罠を作ったようだ。
木の陰に隠れて誰かが来るのをじっと待っていると、的である宗介が歩いてくるのが見えた。


怜(ブービートラップの理論に基づいた完璧な仕掛け。そうそのまま真っ直ぐ…)


宗介の足元には怜が用意した糸。
その糸に宗介の足が引っかかれば、その糸に繋がれた水鉄砲から水が発射される仕掛けだ。


一歩一歩近づいていく宗介。
それを見守る怜。


そして最後の一歩。

怜「かかった！」



…と、思った怜だったが、宗介の足は仕掛けられた糸の上を行った。



怜「馬鹿な？！」



つい声を上げてしまった怜に向かって水が飛んでくる。
それを避けるように慌てて木の陰に隠れた。


怜「おわっ？！」


宗「そこにいたか。動くなよ、下手に飛び出すと自分の仕掛けたトラップにかかっちまうぜ。竜ヶ崎。」



宗介の言う通り、怜の周りには大量の水鉄砲を使って仕掛けたトラップ。
追い詰められた状況に怜は冷や汗をかいた。


怜「僕の完璧なブービートラップを見破るとは、やりますね！宗介さん。」


宗「お前が理論馬鹿だっていうのは江から聞いてたからな。だいたい察しはつく。」


そう言ってゆっくりと怜の隠れる木に近づいていく宗介。
そんな宗介に、怜は瞬時に計算を始める。



怜「いまだ！チェックメイト！！」



水鉄砲を構えて飛び出したが、そこに宗介の姿は見当たらなかった。


怜「あれ…？」

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