16話 ページ18
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「あ、ごめんなさい…！」
刀子チャンと別れ大通りにて目の前にしゃがみこんでいるのは小学生ぐらいの男の子。
どこかで見たことのあるような顔な気がしなくもないが元の世界で会っていたところで何も関係はないだろう。
男の子は広い道路に数十枚のカードを落としてしまい拾っているところだった。
…焦ってしまっているのか拾っても落としてを繰り返しているが。
『これも…君の？』
「えっ、はい、ありがとうございます…！」
少年が踏みそうになったカードを拾い渡せば、明らかに「あれ、このカードさっき拾ったのに」という顔をされる。
さっきから落としている、ということを伝えながら拾うのを手伝うと申し訳無さそうな顔をしてお菓子の空箱が開けられる。
「あの、すみません。お父様には、家に帰ってから見ろ、って言われてたんですけど…どうしても楽しみで…。」
少年的にはさっき買ったばかりのカードの中身が気になりすぎて開けたら落としてしまったとのこと。
喋り方は大人顔負けだが中身はしっかり少年で何となく安心する。
『傷はついてないみたいで良かった、何かキラキラしてるしすごいカードなんでしょ？』
「そうなんですよ！でも、私のともだちにもっとすごい人がいて！……って、ごめんなさい。名前も知らないのに、たくさんおしゃべりしてしまって…」
何だこの子、かわいい。
そんなことを思いながら目線を合わせるようにしてしゃがみ、少し頭を撫でさせていただく。予想通りふわふわである。
「あの…私、かがみはやと、っていいます。これからカフェに行くんですけど、えっと」
『…ご一緒しても？』
「!!もちろんです！お礼させてください…！……でも、名前を知らない人にはついていくなって言われてて…」
『A、でいいよ。少しの間だけどよろしくね。かがみクン。』
あっちの世界では口にチャックしちゃったけど、という言葉は心に留めておき笑顔で応じる。
「分かりました！じゃあ、Aさん。私が案内しますね…！」なんて言われるものだからもう一度手がその小さな頭にのびてしまう。
「！…ふふ、こういうのも意外と悪くないですね」
そうやって呟く声が一瞬大人っぽかったのは…聞いていなかったことにしておこう。
「ついてきてください！」と微笑み前を歩くかがみクンに癒やされながらゆっくり歩いた。
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現実逃避中のツバメ(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます！更新頻度は低いと思いますがこれからも楽しんでいただけると嬉しいです！ (2月20日 20時) (
レス) @page3 id: 4a39f56e37 (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い！！！更新楽しみにしてます！！ (2月19日 14時) (レス) @page4 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：現実逃避中のツバメ | 作成日時：2024年2月10日 21時
