2話 ページ2
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『…まさか他に魔物がいるとでも？』
鼻で笑いながら聞いてみれば別に、とさっきより一層眉間にシワの寄った顔で言われる。
そんな顔をさせるつもりではなかったのだが。
『ごめ、』
「とやさーん早く帰るっすよー」
私の言葉を遮るとは…
大きな扉の方に目をやると人間のように見える伏見ガクは少し顔を出し手を振っている。
ここは君の家ではないのだけど。
『お迎え、来ましたね。』
「…がっくんは僕の保護者じゃないです。」
この機嫌の悪い少年の扱い方を誰か教えてはくれないだろうか。
……良いことを思いついた。
『剣持クン。良いものをあげよう』
「…はい？」
手を出してくれ、と言うと意外にも正直に差し出される。いきなり切断されるとかは考えないのだろう、正直な人間だ。
"魔王のお菓子"と書かれた箱からキャラメルの箱を取り出し、空間からプリンを出し剣持さんの両手に置く。
『どっちがいい？』
「え…じゃあプリンで。」
『正直な君にはどちらもあげよう。狐くんと半分こしてね』
「…ありがとうございます。」
最近金の斧と銀の斧を読んだ、というエピソードも加えて話すと何故そこから？と笑われる。
良かった。機嫌はなおったようだ
「もう良いっすかー？」
恐らく扉の前で待っていて流石に凍えそうになってきたであろう狐は走って私達のいる方に来る。
『うん。久しぶりだね狐くん。』
「…どうもー。」
『妖界の調子はどう？相変わらずかな？』
「オレは分かんないっス」
目を合わすことなく淡々と返してくる。
狐くんとは今までもこれからも仲良くできる気がしないな。
なんて思っていると重い空気に耐えられなくなったのか後ろから気配を感じる。
『研究者クンは今日も熱心だね』
「ぇ゙」
『いつから潜り込んでいたのかな』
手帳にペンで何かを真剣に書き込んでいる研究者…甲斐田晴くんの目の前に(瞬間)移動すればホラーゲームで最初にやられるときの人のような叫びをあげられる。
『それと…退魔師と官吏サマも。こんなところ来てはいけないと言っているのだが。』
神は怒らない？と冗談半分で聞くと言ってないので。と真顔で返される。
おいおいマジか…怒られる、っていうかズタズタのボロボロにされるの私なんだけど
しかし魔王城と皇都なんて地球でいう日本とブラジルぐらい距離があるのによく来たな…魔術か。
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現実逃避中のツバメ(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます！更新頻度は低いと思いますがこれからも楽しんでいただけると嬉しいです！ (2月20日 20時) (
レス) @page3 id: 4a39f56e37 (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い！！！更新楽しみにしてます！！ (2月19日 14時) (レス) @page4 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：現実逃避中のツバメ | 作成日時：2024年2月10日 21時
