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あの日以来、お兄様はお外で遊ばなくなった。
自分の部屋に籠って、昔以上に机にかじりついているらしい。
そして、元々お兄様の話を聞いていた私がお外で遊びだしてしまうと考えたのか、お母様は私とお兄様を別々のお部屋で寝かせるようにした。
同じ家族、そして兄妹でもあるのに、お兄様とはお食事の時以外殆ど会えなくなってしまった。
お勉強の時と同じように、数日が経過してしまえば慣れると思っていたのに、今回はそうはいかないらしい。
心にぽっかりと穴が開いて、そこから冷たい風が常に吹き付けてくるかのようだ。
それを何とかして埋めようと、私はお兄様に手紙を書いてはこっそりとお兄様の部屋のドアと床の隙間に滑らせた。
お母様にバレてはいけない、そう思った私は細心の注意をしながら手紙を滑らせた。
手紙を滑らせた翌日には、私と同じ手法でお兄様もお手紙をくれた。
真っ白な便箋には、お兄様らしいしっかりとした字が私への想いを綴っている。
その手紙が嬉しくてたまらなかった私は、何度も何度もお兄様に手紙を送った。
そしてその都度返してくれるお兄様のお返事を読むのが大好きで仕方なかった。
手紙に“悪い事をしてしまった”と書いた時は怒らずに優しく宥めてくれた。
“こんなことができるようになった”と書けばお母様よりも沢山沢山褒めてくれた。
この手紙でのやり取りをしていくうちに、私の中ではお母様よりもお兄様の存在の方が次第に大きくなっていった。
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リリ - とても楽しく読ませて頂きました！更新お待ちしています。 (2021年9月4日 5時) (
レス) id: b4e2026cdd (このIDを非表示/違反報告)
逢瑠(プロフ) - 星空アクアさん» コメントありがとうございます〜！そう言っていただけて本当に嬉しいです(●´∀｀●) (2020年5月14日 23時) (レス) id: c06ea07342 (このIDを非表示/違反報告)
星空アクア(プロフ) - とても面白いです(*^^*)更新待ってます!! (2020年5月14日 3時) (レス) id: 9293e603bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢瑠 | 作成日時：2020年5月6日 13時
