【黒バス】赤司の相棒はバスケ選手ではない 4th～中学編～【男主】 (ページ20)

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お菓子 case.Murasakibara ページ20

『…んー……どうすっかな……』

鷹海は玄関に積み上げられたダンボールに頭を悩ませていた

京都に住む叔父から送られてくるものの一つ

毎月叔父の気分で送られてくるものが変わる

先月はダンボール2箱に入った日用品の数々

先々月はダンボール1箱に入ったインスタント食品

…そして今月は

『んでよりにもよって…いらねぇ………』

ダンボール2箱に入った、沢山のお菓子

普段それほど間食を取らない鷹海にとって、賞味期限内に食べ切れる量ではなかった

1度大量の本が入っていた時は学校に持って行って図書室に寄付し赤司と2人で本の虫になったことはある

しかし、食べ物となると寄付のあてがない

『…あ』

そう思っていた矢先、鷹海の頭に1人の人物が思い浮かんだ

お菓子を好み、毎度何かを抱えている人物

鷹海はその人物に与えようと決め断られた時を考えて持ち帰りやすい軽い方の箱を持ち上げて学校に向かった

向かう先はもちろん体育館

ちょうど朝練が終わる頃だったらしく、挨拶が聞こえた

換気のために開けられていた扉から覗き込み、目当ての人物を探すと

鷹海が見つけるよりも先に赤司が駆け寄ってきた

赤司「おはよう、鷹海」

『おう、おはよう赤司』

赤司「誰か探してるのか？

……紫原か、ちょっと待っててくれ」

『あぁ、サンキュ』

鷹海の返答を聞くよりも早く、赤司は箱の中身で理解した

鷹海の仕送り事情を把握している赤司は特に不思議がることも無く紫原を呼び、連れていった

早く着替えたくて仕方の無い紫原は少し不機嫌そうについて行くが

鷹海の手元にあるダンボールから覗くお菓子のパッケージに目を輝かせた

紫原「それ、地域限定のまいう棒…！

京都限定だから諦めてたのに、どうやって手にいれたの～？」

『京都限定？…よくわかんねぇけど、これやるよ』

紫原「マジ？」

『マジ、虫歯だけは気をつけろよ』

紫原「うん、ありがとう鷹ちん～」

鷹ちん、という呼び方に首をかしげつつ

もう1箱あるから明日も持ってきていいかと紫原に尋ねると

嬉しそうに笑って鷹海の頭を撫でながら紫原は了承した

それ以来、鷹海はお菓子不足に陥った紫原に絡まれるようになり

お菓子を持ち歩くようになる