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本 case.Kuroko ページ19

2年の夏の終わり頃のとある休日

鷹海はシリーズ物の小説の新刊を買うために本屋に足を運んでいた

一人暮らしであるため、叔父から送られてくる金を上手くやりくりすれば好きなだけ本が買える

家事を自分でやらなければならないのは不便だが、どれだけたくさんの本を買っても咎められないという点においては

鷹海はとても有益だと感じていた



『…あ、あった』



かなり人気なシリーズなのか、鷹海が見つけた時には残り2冊

なければほかの書店に向かうまでなのだが、徒歩でここまで来ているためできるだけ避けたかった

安堵の息をついてその小説を手に持ったままほかの小説を物色しようと棚に視線を向けた


黒子「あの」

『!…お、まえは………』

黒子「どうも」


軽く会釈をした黒子はそのまま何も無かったかのように棚を物色しはじめた

急に声をかけられて驚いていた鷹海はなんとも言い難い気分になっていた


黒子「鷹海くんも本好きなんですか?」

『あ、あぁ…』

黒子「そのシリーズ、面白いですよね

僕も今日はこれを目当てに来たんです」


残り1冊になっていた本を手に取って顔をほころばせた黒子はおすすめの小説を教えてくれた

鷹海は知らない小説を聞いては手に取って表紙を眺め

気に入った表紙のものを2冊買うことにした


黒子「鷹海くんのおすすめはありますか?」

『…そうだな』


シリーズものでは無い小説の中から特に気に入っているものを何冊か取り上げると

黒子は驚いたように目を見開いて鷹海をじっと見ていた

黒子の視線に気づいた鷹海は全部読んだことがあったかと問うと

読んだことがある訳では無いが、題名は全部聞き覚えがあるという

それはなぜか

黒子曰く、赤司が薦めてきた本と鷹海が薦めてきた本は1冊も間違うことなく同じであったそうだ


『全部、ね』

黒子「赤司くんも鷹海くんもおすすめという事は読まなければ損ですね

今日はその中から1冊買っていくことにします」



では、と言って去っていく黒子を見送り

赤司と本の趣味がほぼ同じということに鷹海は内心驚いていた

確かに鷹海が読んだ本は読みたいと赤司が言っていたし

読み終わったら赤司に貸してはいたものの

ただの興味ではなく

好みが同じだから鷹海が好きならば赤司も好きな小説である

ということを赤司が理解して鷹海から借りていたとは知らなかった

そして黒子とも好みが近いであろうことがわかったため、また黒子にも本を借りようと心のうちで決めていた

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作者名:Berose | 作成日時:2018年10月28日 0時

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