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八話 ページ8

本当にうちの会社で飛び交う噂はほとんどが真実であるし、重要性も高い。
とはいっても、どこの甘味処が良いだとかあそこの蕎麦屋はつゆがこいだとかそんな噂だってもちろんある。
時々、何やらあそこの会社の弱みはどうのだとか そこの課長はあそこの会社の諜報員らしいだとか危ない情報が回ってくるのだ。


「高身長の色男らしいな、もうすでに難事件を解決してるだとか」

「…渋沢殿の会社は本当に日に当たっている会社なのか、俺の話を聞くまでもなくすべて知ってると思うのだが。」

「闇事業は営んでいないし、もちろんすべてを知っている訳じゃない。其の人柄など会って話さないとわからないだろう。百聞は一見に如かずだ。」

「まあそうだな」


あきらめたように、はあと息をつく福沢殿。
こうしていると本当に友人のように感じられて心地いい。
基本的に気は合うのだ、どちらも人見知りで福沢殿は包容力がある。
だがお互い信念を曲げない頑固者だ。
だから、好きじゃない。


「そう、では本題に入ろう」

「唐突だな」

「貴殿の人柄が良いことなんて元より知っているからもう話はいい」

「今度茶会に誘っても良いだろうか」

「ぜひ、次があるならお気に入りのケエキを買って持って来よう」

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作者名:ミヤモトきのこ x他1人 | 作成日時:2016年11月11日 23時

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