44話 ページ44
＊
「敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか！？」
「逆に開催することで雄英の危機管理体制が磐石だと示す…って考えらしい。警備は例年の5倍に強化するそうだ。何より雄英(ウチ)の体育祭は最大のチャンス。」
敵ごときで中止していい催しじゃねぇと言い切る相澤に峰田が不安そうに「そこは中止しよう？」と怯える。昨日の記者会見で体育祭については検討中だと話していたがそう来るかとAは黙って聞いていた。
全国のプロが見る雄英体育祭はただの学祭ではない。スカウト目的で次世代のヒーローを見定める場でもあるのだ。目立てば目立つ程プロの目に留まり、名のある事務所に入ることができる。有名なところほど経験値も話題性も高くなるのだ。年に1回、計3回だけのチャンス。
「ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ。」
放課後、授業を終え帰ろうとした麗日は開いた扉の前で立ち止まってしまう。
「何ごとだあ！！？」
その言葉に鞄を持ったAはひょっこりと爆豪の背から顔を出す。クラスで一二を争うイケメンの思いがけない可愛らしい行動に耳郎と上鳴はウッと口元を押さえた。この男は時々とんでもないことを自然に仕出かす。自身の破壊力を自覚してほしい。
A組の教室の前には多くの他クラスの生徒が集まっていた。中にはスマホで写真を撮っている生徒もいる。後ろの扉にも群がっていて轟は1度開けた扉を脊髄反射で閉めてしまった。
「出れねーじゃん！何しに来たんだよ。」
「敵情視察だろザコ。」
「どしたの勝己。便秘？」
「頗(すこぶ)る快調だわクソA。」
「お。可愛いコ発見〜」
「聞けや！！」
怒鳴る爆豪を置いて歩み出すAの首根っこを爆豪は掴む。ぐえ、と閉まった首元にAが呻いた。そのまま爆豪は引き摺るようにAを連れて廊下に近付く。抵抗するのも面倒臭くなったAはされるがままでそれでいいのかと障子と尾白が2人を見つめる。
「敵の襲撃を耐え抜いた連中だもんな。体育祭(戦い)の前に見ときてぇんだろ。」
「暇なのね。」
「なぜ君まで煽るんだ名字くん！？」
「意味ねェからどけ、モブ共。」
「知らない人の事とりあえずモブって言うのやめなよ！！」
「フルスロットルだなイインチョー。」
Aの言葉に緑谷が「Aくんとかっちゃんの所為だよ…」と苦笑いした。
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緑猫(プロフ) - 東雲さん» 大変遅くなりました…！コメントありがとうございます！そろそろ続編解禁ですね。不定期更新ですが気長にお待ちいただけると幸いです (2020年5月10日 20時) (
レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - お話の方とても面白かったです！続編の方楽しみに待ってます。 (2020年4月28日 17時) (レス) id: 69e2a17ecb (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - カナデさん» ご指摘＆コメントありがとうございます！申し訳ございません、修正させていただきました。飄々とした子を目標としているのでそう捉えられていてニヤニヤしております。不定期更新ですので気長にお待ちいただけると幸いです (2020年3月14日 21時) (レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 23話が２つあって、24話が抜けてますよー笑。夢主くんかっこいいですね！いつも応援してます。更新頑張ってください！ (2020年3月14日 16時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 黒武さん» ご指摘＆コメントありがとうございます！あまりのいい加減さに自分でも吃驚しています…修正させていただきました。お気に入り登録とても嬉しいです！！続編は50話まで解放した後下書きを外しますのでお待ちください！ (2020年3月5日 5時) (レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?
作成日時：2020年1月10日 16時
