36話 ページ36
＊
「広場に着いたらすぐに安全な場所へ連れていくから安心して。」
その言葉通りAは葉隠を芦戸や麗日たちの集まるところに下ろす。広場には緑谷、爆豪、切島、轟らとオールマイト、敵サイドは死柄木弔、黒霧、脳無がいた。黒霧を爆豪が抑えている様子が目に映る。何を話しているのかはAたちのいる場所が遠すぎて聞こえなかった。
障子が広場から目を逸らさずAと葉隠に複製腕から現状を伝えようとし、凍っていたはずの脳味噌の飛び出た半裸の大男が氷を抜け出した光景に意識を奪われる。同じく見ていた芦戸が嘘、と漏らした。身体の割れた脳無は、どういうことか再生する。死柄木が"超再生"の個性だと説明をした。そして気付けば脳無は目にも止まらぬスピードで爆豪に向かっていた。
「かっちゃん！！！」
脳無のパンチで暴風が吹き荒れる。木々が揺れ、緑谷たちは両足を地につけるだけで精一杯だ。いくらあの爆豪でも、まさか、考えたくもないが助かりはしないと緑谷が叫ぶ。
「かっちゃん！！？」
だが緑谷の隣には尻餅をついた爆豪がいた。避けたのか！あの超スピードを！？何も見えなかった緑谷は驚いて幼馴染の名前を呼ぶ。しかしそれは違ったことに気が付いた。土煙で隠れていたが緑谷と反対の、爆豪の隣にはもう1人の幼馴染のAがいたのだ。
なんてことのないように立つAだがその実、冷や汗をかいていた。ギリギリだった。土砂ゾーンで脳無は複数個性を持っていると尋問した敵から聞いていたため、対オールマイト用の敵がそう易々と入学したての子供たちに押されるはずがないのだとAは考えていた。オールマイトが居ても、相手の数は3人で平和の象徴用なので脳無はオールマイトが付きっきりになるとして、実行犯の2人は緑谷たち4人で相手をしなければならない。人はいた方が良いだろうと個性を使ってブーストしながら飛び出したが、爆豪が狙われていると気付いてから出ていれば完全に間に合ってあっていなかった。
「はっ…はっ……」
「Aくん！？どこから…」
肩で息をしながらAは緑谷にニッと笑いかけ、爆豪を見下ろす。ざっと見た感じ怪我はなさそうだ。切島と轟は爆豪の無事に安堵する。オールマイトはAの素早さに目を見開いていた。
黒霧の奪還は成功したもののダメージを与えられなかったことに死柄木は驚いた。対平和の象徴用に作られた脳無のスピードに対応出来る生徒がいるとは全く思っていなかったからだ。
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緑猫(プロフ) - 東雲さん» 大変遅くなりました…！コメントありがとうございます！そろそろ続編解禁ですね。不定期更新ですが気長にお待ちいただけると幸いです (2020年5月10日 20時) (
レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - お話の方とても面白かったです！続編の方楽しみに待ってます。 (2020年4月28日 17時) (レス) id: 69e2a17ecb (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - カナデさん» ご指摘＆コメントありがとうございます！申し訳ございません、修正させていただきました。飄々とした子を目標としているのでそう捉えられていてニヤニヤしております。不定期更新ですので気長にお待ちいただけると幸いです (2020年3月14日 21時) (レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 23話が２つあって、24話が抜けてますよー笑。夢主くんかっこいいですね！いつも応援してます。更新頑張ってください！ (2020年3月14日 16時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 黒武さん» ご指摘＆コメントありがとうございます！あまりのいい加減さに自分でも吃驚しています…修正させていただきました。お気に入り登録とても嬉しいです！！続編は50話まで解放した後下書きを外しますのでお待ちください！ (2020年3月5日 5時) (レス) id: 3889cacc49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?
作成日時：2020年1月10日 16時
