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【顔】
＊
A
「お前らちょっとそこ座れ。」
床に正座で座らせ、2人にデコピンを喰らわせた。
夏油
「どうしたんだいA。」
A
「どうしたもこうしたもねぇ。」
「五条に変な入れ知恵すんな。」
家入
「夏油が言い出したんだよ。」
夏油
「裏切ったな、硝子…。」
A
「げーとーおー？」
「何してくれちゃってんの？？」
「ねぇ本当にどうしてくれんの？？」
「五条に何言ってくれちゃってんの？？」
夏油
「圧が凄いよA…。」
夏油の胸ぐら掴んで思いっ切りぐらぐらと揺らす私を夏油がドン引きの表情で私を見上げていた。
なんだその顔は。
五条が婚姻届持って来るようになったのお前のせいだぞ。
夏油
「だって、ねぇ？」
「応援したくなるだろ。」
A
「面白がってるだけだろお前。」
夏油
「………。」
A
「オイ。」
家入
「いいじゃん、五条と付き合ってみれば？」
A
「他人事だと思って…。」
「てか何で私？マジで意味わかんない。」
「てかいつからだよ…、全然気づかなかった。」
夏油
「割と最初の方からだね。」
A
「マジ？」
夏油＆家入
「「マジ。」」
過去を思い返してみれば、五条が私に意地悪く笑う場面しか思い浮かばない。
…うん、ダメだわからん。
心当たり無さ過ぎる。
A
「…まあ、それは一旦置いといて。」
「婚姻届持って来させるのは違うでしょ。」
家入
「冗談で言ったつもりだったのに本当にやるとはね。」
A
「発案者お前か。」
「私の部屋、婚姻届まみれになったら責任取ってね。」
五条の持って来た婚姻届で、もう机の上いっぱいなんだよ。
アレどうにかしないとなぁ。
家入
「でも五条だよ？」
「性格クズだけどその他満点じゃん。」
A
「そう思うなら硝子が付き合えば？」
家入
「ムリ。」
「じゃあ、逆に五条のいい所は？」
A
「えー？」
「うーん…、強いて言えば顔。」
五条
「まじか。」
A
「……………やあ、五条。」
後ろをゆっくり振り向けば、目をキラキラと輝かせた五条がこちらを見ていた。
今、1番聞かれたくない奴に聞かれたな。
やめてそんなキラキラした目で見ないで。
A
「…………………。」
夏油
「あっ逃げた。」
＊
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作者名：mito | 作成日時：2022年1月27日 2時
