五条から婚姻届を渡された【呪術廻戦】 (ページ19)

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【離さない】

＊

真っ暗な部屋。
事情聴取の後、泣きじゃくる私は五条の部屋に運ばれた。
泣き疲れていつの間にか寝ていたらしい。
外はすっかり日が沈んでいる。

私のすぐ横には五条が寝転んでいて、こちらを見つめていた。

五条
「…起きたか。」

A
「…五条、色々ありがと…。」

泣きじゃくる私に五条はずっと付いていてくれて、思い返せばなんとも情けない姿を見せたなと思った。

A
「私、部屋帰るね。」
「…五条も、今日は早く休みな。」

きっと、私以上にダメージを受けているはず。
それなのにずっと私を気にかけてくれていて、五条に感謝の気持ちでいっぱいだった。
せめて夜ぐらいは1人でゆっくり休んで欲しい。

五条
「…A、行くな。」

A
「五条…？」

部屋を出ようとした私の腕を掴み、五条は悲しそうな、寂しそうな顔で私を見上げた。

五条
「お前は…、お前だけは行くな。」

その青い目はゆらりと揺れて不安そうに私を見つめた。

A
「…どこにも行かないよ、五条。」
「ずっと、傍に居る。」

五条はその言葉を聞いて、安堵したような嬉しそうな凄く優しい目をした。

最初は好きにならないって思っていたんだけどな。
もうとっくの昔に好きになっちゃったよ。

A
「五条、だいすき。」

五条は私を抱き寄せて、離してくれなかった。

＊