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【謝罪と安堵】







A
「夏油、あんま動くと傷口が開くよ。」



夏油の腕を肩に担いで、ゆっくりと歩みを進める。

さっきの道に戻って、黒井さんと言われた女の人の確認に来た。
どうしても確認をしておきたいと言う夏油に根負けして連れて来た。
本当だったらさっさと硝子の所へ戻ってちゃんとした治療を受けて欲しい。



夏油
「…やっぱり、か。」



そう言う夏油の視線の先には、血溜まりの中に倒れている女性が映っている。
それを見つめる夏油の悲しそうな、辛そうな表情が見てられなくて目を逸らした。



夏油
「…黒井さん、すまない。」



夏油はそう言って女性の目をそっと閉じた。



A
「…夏油、高専に戻ろう?」



こくりと頷いた夏油を立ち上がらせ、白狼を呼び出す。
2人乗れる大きさの白狼の背に跨り、薨星宮を後にした。







硝子の治療を受けている夏油を隣で座ってい見ていた私の携帯に情報が入った。

五条さっきの高専を出たとされる残穢を確認。

取り敢えず五条の生死を知らせる情報に胸を撫で下ろした。



A
「…生きてた…。」



夏油
「A?どうかしたか?」



家入
「あんま喋んな、気が逸れる。」



A
「五条の残穢があったって。」
「取り敢えず生きてるっぽい。」



夏油
「そうか…。」


私の言葉を聞いた夏油が治療の途中で起き上がり、ベットから降りた。



A
「夏油?」



血塗れの制服を羽織って部屋から出ようと扉に手をかけた。



家入
「夏油、まだ動くな。」



夏油
「悟のとこへ行く。」
「治療ありがとう、硝子。」



家入
「オイ!傷まだ塞がってないんだぞ!」



硝子の怒鳴り声を無視して夏油は部屋から出て行った。

怒り狂う硝子と2人っきりになってしまった。
………気まづい。



家入
「クソが…。」
「……はぁ…、A、悪いけど夏油に付いててくれ。」



A
「わかった。」



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作者名:mito | 作成日時:2022年1月27日 2時

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