32.誰 ページ2
あれから数時間掛けて、私は連れ回された。
それは全部、日常的に足を運ぶことのない場所ばかり。
ありとあらゆるとこに大野さんは何の躊躇もなく
「これで」
「これだね」
「これ」
私にお金をかけまくった結果、完璧なドレスコードの完成。
私の意見も聞いては貰ったが、ほんの1割だった…。
それはもともと彼に断るたび
「今朝の肩でね…」
あの話題を持ち出されたからであり、決して悪気のあることではないとは理解している。
しかし
「本当に行かなきゃダメですか?」
「ここまで来たのに帰っちゃうの?」
目的の分からないパーティに連れていかれなきゃ行けないことは理解出来ない。
心の底から行きたくない。
「肩のお代だと思ってお付き合い願えませんかね…」
この人もだった。
自分の武器をよく知ってらっしゃる。
甘えたような瞳に少し困り顔。
嘘だと分かっても信じてしまうように差し向ける何かが大野さんと和也さんにはある。
その点では彼らは一緒なのだが何かが違う…。
少し考え込む私が、車窓に目を向けると和也さんらしき人物が女の人を連れて、目の前の大きな建物に吸い込まれるように入って行く。
誰だろう。
婚約者?いや、断ったって言ってたし…。
まず、和也さんと決まった訳ではない。
「…大野さん」
「ん?」
「私にお付き合い願えませんでしょうか」
思えば、私と和也さんには1つハッキリさせてないことがある。
「喜んで」
それは、どちらからも付き合って欲しいと言っていないことだ…。
言わば私達は現在、両思い止まりである。
付き合ってると解釈するにはどうにも恥ずかしいし、こちらの勘違いでもいけない。
もし、彼が本当に和也さんであるのならば私は…
*
*
*
*
彼への気持ちが冷めるかもしれない。
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光和(プロフ) - 櫻宮わかなさん» 櫻宮わかな様初めまして。ほじくり返せば彼らの隠し事がザクザク出てくる設定。間違っていません とも!ありがとうございます(*´˘`*)続編希望の声有難く頂戴致しまして視野に入れてみますね! (2018年4月6日 23時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮わかな - ニノのミステリアスなところも 他メンがキーパーソンになっているところも(←違ったらすみません)面白かったです。 続編希望です (2018年4月6日 22時) (レス) id: 117e868e47 (このIDを非表示/違反報告)
光和(プロフ) - ライムさん» ライム様初めまして。ニノさんがミステリアスなのをいいことに、こんな仕掛けになっておりました。伏線はまいておいたつもりなので、驚いていただけて嬉しいです。更新頑張りますね!(p`・ω・´q) (2018年4月4日 9時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
ライム - 話の急展開に驚いています。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月4日 1時) (レス) id: f7d006b4ac (このIDを非表示/違反報告)
光和(プロフ) - ゆかりさん» ゆかり様初めまして。ニノさんへの愛の言葉をありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリこれからも本作品をよろしくお願いします。 (2018年3月25日 10時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光和 | 作成日時:2018年3月24日 21時