２７.急いでる ページ27
お互いの熱に酔いしれ始めた瞬間、よく耳にするメロディが鳴り響いた。
鳴ったのはもちろん彼のスマホで、鳴った音にびっくりした私は固まってしまった。
そんな私を彼はクスリとひと笑いして、私から離れた。
画面を見て、少し固まった彼は迷わず通話ボタンを押さず
「ちょっと急用出来たみたい。ごめんね」
私に一言残して背を向ける。
遠ざかる背中にまた寂しさを覚える。
「もしもし？………あぁ、その事なら」
仕事先の取り引きのような会話に聞こえる内容が、だんだんと遠くなって、ドアを開く音がする。
でも、私の寂しいオーラが伝わったのかクルンと振り返ってまたねと口パクする彼にときめいてしまった。
そして、電話をしながらそれをする彼を器用だなとも感じていた。
「まぁ、しょうがないよね…」
1人残された店内に私の声だけ響いて数秒が数分に感じる今、オーナーが来ないことに若干不安になって来る。
そうだ電話…。
不安ならもうこちらから連絡を取るという手段に出ればいい。
そしたら、私のスマホにも1件着信が入っていて、確認すると正体は雅紀くん。
オーナーじゃないけど、折りかえしの電話をしてみるも、出てくれない…。
多分、急用じゃなかったのかな…。
聞きなれたアナウンスのスマホを切って、電話帳からオーナーを探す。
タップしてもう一度タップしようと思ったら、真っ暗画面に切り替わった。
次に映し出されたのは、櫻井さんの文字。
別に出ないという選択肢はないなということで、通話マークをタップし耳に当てた。
「もしもし？」
「あ、おはようございます。櫻井です」
「どうされましたか？」
「突然なんだけど、Aちゃん急ぎの注文していいですか？」
「あ、はい。大丈夫ですよ」
「良かった。花瓶に入れて飾るだけの花だから、何でもいいです」
「分かりました。準備してお持ちしますね」
1人残された店内を出れるという口実に、私はとっくに忘れていた。
あの時感じた嫌な予感を、的中させる展開が待ってることを。
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光和(プロフ) - kah0july13さん» ありがとうございます。その時が来たらまたお知らせします！お話を進められるよう頑張りますね！ (2018年2月15日 23時) (
レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - 光和さん» ぜひぜひ二宮さんサイドよろしくお願いします！がんばってください！ (2018年2月13日 21時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
光和(プロフ) - kah0july13さん» こちらこそはじめまして。照れながら読んで頂けて私も書きがいがあります！翻弄している二宮さんは罪な男です(*ﾉωﾉ)ｷｬ二宮さんサイドもまた面白いですよ( *´艸`)いつか書ける日が来たらいいなと思ってます。ありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年2月13日 17時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - (続けてすみません！)いつか二宮さんサイドでも書いてほしいなぁと勝手に思ってます(〃艸〃)ﾑﾌｯこれからの更新も楽しみにしてます！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - はじめまして！いつも二宮さんの惚れっぷりに照れながら(←？)読ませていただいてます！私の中では初めて読むタイプの二宮さんで、｢何か裏が？それとも純粋に？｣なんて毎日ニノさんの心のうちを考えるのが楽しいです！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光和 | 作成日時：2018年2月5日 4時
