２１.２つ目の香り ページ21
朝から欠伸が止まらない。
最近眠れていない。
彼がスーツで来たあの日から私の睡眠時間はなんとなく減った。
電車に乗るための駅まで徒歩13分。
それすら遠く感じる。
人も車もあまり通らない道を重たい足取りで歩いていくと、向かいから黒い高級車。
通り過ぎて行くかと思ったら、何故か私の横で停車するそれ。
後頭部座席の窓がウィーンと開く。
「かわい子ちゃんおはよ」
「…おはようございます」
なんと中身は大野さんだった。
「Aちゃん今から仕事？」
「そうですよ」
「じゃあ、送ってくよ」
その瞬間、運転手さんが降りてきて後部座席のドアが開けられる。
「いえ、いいです。私、歩い…えっ！」
断ろうと１歩退く私を、車内から伸びてきた腕が引っ張る。
不可抗力というやつで座席に倒れ込んだ私は、フカフカの柔らかさに言葉を失った。
「気持ちいいでしょ？」
そう聞く彼が名刺を取り出して
「改めまして、storm社の大野智です」
右手に乗せられる。
名刺の文字を追うと社長という文字が２文字…。
「どおりでこの車…」
「ふふ、社長の特権ってやつ？(笑)」
車出すから早く座って。と促されて私は態勢を立て直した。
座席は座ってもやっぱりフカフカだった。
しばらくボーッと車窓を眺めていたら寝てもいいよと言われる。
既に私の目は限界で、あのまま電車に乗っていたら、確実に乗り過ごしていた。
「膝貸そうか？」
少し半笑いで言われる。
それを断って瞼を閉じた。
隣の彼から今日はラベンダーの香りがする。
そのせいで、すぐに遠くなっていく意識。
昨日初めて会った人に寝顔を晒してもいいのかという、女としてのプライドもあったが溜め込んだ睡魔にはもう勝てない。
次に私が目覚めたのは、彼の肩に寄りかかっていた事実を知った時だった。
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光和(プロフ) - kah0july13さん» ありがとうございます。その時が来たらまたお知らせします！お話を進められるよう頑張りますね！ (2018年2月15日 23時) (
レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - 光和さん» ぜひぜひ二宮さんサイドよろしくお願いします！がんばってください！ (2018年2月13日 21時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
光和(プロフ) - kah0july13さん» こちらこそはじめまして。照れながら読んで頂けて私も書きがいがあります！翻弄している二宮さんは罪な男です(*ﾉωﾉ)ｷｬ二宮さんサイドもまた面白いですよ( *´艸`)いつか書ける日が来たらいいなと思ってます。ありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年2月13日 17時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - (続けてすみません！)いつか二宮さんサイドでも書いてほしいなぁと勝手に思ってます(〃艸〃)ﾑﾌｯこれからの更新も楽しみにしてます！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - はじめまして！いつも二宮さんの惚れっぷりに照れながら(←？)読ませていただいてます！私の中では初めて読むタイプの二宮さんで、｢何か裏が？それとも純粋に？｣なんて毎日ニノさんの心のうちを考えるのが楽しいです！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光和 | 作成日時：2018年2月5日 4時
