１３.寝不足の名探偵 ページ13
「どうかしましたか？」
「……。」
「あのー…和也さん？」
「……。」
カウンターで花を生ける私を椅子に座って無言で見つめる彼。頬杖をついてムニーッと寄せられた頬。かれこれ30分も前からこんな状態である。
一切口をつけてくれない出したお茶もきっとぬるくなっている。
「ねぇ…」
パチンと花の茎を切ったところで、今日始めて彼の声を聞いた。
重たい空気を匂わせていた店内が、その声色で確信を持って重たい空気になる。
「櫻井さんって誰？」
彼の探るような瞳がこちらを見ている。
あの視線から逃れたい…。
お願いだから、オーナーでも雅紀くんでもいいから誰か来て。
そんな私の願いは虚しく、人の気配すら感じない店の前の通り。
私は持っていた花を花瓶に挿してから、こう言った。
「…お客様です」
「でしょうね」
俺が求めてるのはそんな答えじゃない。という風な相槌。
怖い…。
「お客様がなんであなたのスマホの番号知ってるの？お店の固定電話そこにあるじゃん」
探偵のように推理していく彼。
その推理力という名の鋭さに、彼に隠し事は無理なんだと思ってしまう。
「最初連絡先を聞かれた時はお断りしました」
「熱心に押されたんでしょ？」
「はい…」
その途端はぁ。と溜息を吐かれた。
探るような瞳から呆れたような瞳に変わる。
手を頭の後ろに回して、少し仰け反って
「そんな易々と男に連絡先教えちゃダメですよ」
と言って完全に天井を仰ぎ見る。
しばらくボッーと天井を眺めては、目を閉じて開けてを繰り返している。
「寝不足ですか？」
「えぇ、あなたのせいで」
「私ですか？」
「1日中悶々と悩んだ俺のエネルギーを返してください」
そう言って彼は欠伸をして、やっとお茶を飲んだ。
お茶よりコーヒー入れてあげれば良かったな。
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光和(プロフ) - kah0july13さん» ありがとうございます。その時が来たらまたお知らせします！お話を進められるよう頑張りますね！ (2018年2月15日 23時) (
レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - 光和さん» ぜひぜひ二宮さんサイドよろしくお願いします！がんばってください！ (2018年2月13日 21時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
光和(プロフ) - kah0july13さん» こちらこそはじめまして。照れながら読んで頂けて私も書きがいがあります！翻弄している二宮さんは罪な男です(*ﾉωﾉ)ｷｬ二宮さんサイドもまた面白いですよ( *´艸`)いつか書ける日が来たらいいなと思ってます。ありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年2月13日 17時) (レス) id: 57f8bc9dac (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - (続けてすみません！)いつか二宮さんサイドでも書いてほしいなぁと勝手に思ってます(〃艸〃)ﾑﾌｯこれからの更新も楽しみにしてます！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
kah0july13(プロフ) - はじめまして！いつも二宮さんの惚れっぷりに照れながら(←？)読ませていただいてます！私の中では初めて読むタイプの二宮さんで、｢何か裏が？それとも純粋に？｣なんて毎日ニノさんの心のうちを考えるのが楽しいです！ (2018年2月13日 3時) (レス) id: a426a84b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光和 | 作成日時：2018年2月5日 4時
