好きという感情。(弔side) ページ48
「本当に彼らのみで大丈夫でしょうか？」
黒霧が俺に聞く。
愚問だなァ。
「うん。俺の出る幕じゃない。ゲームが変わったんだ」
黒霧の目が細められる。
「今まではさ、RPGでさ、装備だけ万端で…レベル1のままラスボスに挑んでた。やるべきはSLGだったんだよ」
黒霧の頭にクエスチョンマークが浮かぶ。
ゲーム用語がわからないのだろうか、これだから黒霧は…
「俺はプレイヤーであるべきで、使えるコマを使って格上を切り崩していく…その為まず超人社会にヒビを入れる。開闢行動隊、奴らは成功しても失敗してもいい。そこに来たって事実がヒーローを脅かす」
「…捨て駒ですか」
「バカ言え！俺がそんな薄情者に見えるか？奴らの強さは本物だよ。向いてる方向はバラバラだが頼れる仲間さ。法律で雁字搦めの社会。抑圧されてんのはこっちだけじゃない…成功を願ってるよ」
そう、暴れたいんだろう？爆豪勝己。
俺が写真を眺めていると、黒霧が笑った。
「……何がおかしいんだ」
「いえ。捨て駒だなんて、ありえないことだな、と」
「あ？」
黒霧は優しげな声を出した。
「業が、いますからね。貴方が見捨てるはずないですね。申し訳ありません、愚問でした」
「挑発してんのか？」
「いえ、滅相も無い。死柄木、この前言ったことですが、答えは出ましたか？」
「……まだだ」
考えた。
黒霧はあの後、俺に言った。
『昔の友人に会って、友情を取り戻したくなったから、取り乱したのでは無いでしょうか』
業が、戻りたいだなんて言うはずがない。
だってあいつは、俺へ忠誠を誓ったのだから。
「死柄木弔……私は業の未来を奪いたくはない」
「それがお前の意見か」
黒霧は黙り込んだ。
これからの連合のことを考えると業がいなくなるのは痛手であることは黒霧もわかってた。
「貴方の意見は？」
「……わからない」
「気づいているのでは？貴方の気持ちが」
「は？」
写真が手からはらりと落ちる。
真っ直ぐに黒霧を見つめた。
「…業は貴方を愛している。だからこそ気持ちを閉じ込めたのでしょう。貴方の側に居たい気持ちが勝っているから」
黒霧から甲高い音がした。
「……業からです。迎えに行ってきます。"業にとって"、何が最善か、考えてみてください。死柄木弔」
そう言って、黒霧は黒いもやに消え去った。
「俺が、業を好き、か…」
気づかないふりをしてきた。
けれどその感情は、思っていたよりもスッと胸に溶け込んで、俺の中へと入り込んで来た。
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JACK(プロフ) - 島空太さん» 私の作品で死柄木さんがいいと言ってくれるなんてとっても嬉しいです！！絵は爆死しましたがコメントありがとうございますw頭の中ではもっと美しいはずなのですが描けません…wすごく嬉しいですコメントありがとうございました！ (2017年7月15日 14時) (
レス) id: b7e803d802 (このIDを非表示/違反報告)
島空太 - んんん業ちゃん可愛いなあスタイルいいなあ(谷間ガン見)死柄木くんは最推しではないのですがこの作品見てると業ちゃんと共に不審者したい衝動に駆られます死柄木くんいいですね (2017年7月15日 11時) (レス) id: ad1d4b6253 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - きむち鍋さん» うわぁあぁあぁあ！？きき、きむち鍋様！？いつも読ませていただいてます！！弔さんの作品は全て読みました！もうコメントいただけるとは思わず…！ありがとうございますかなりドキドキしています！ (2017年7月13日 16時) (レス) id: b7e803d802 (このIDを非表示/違反報告)
きむち鍋(プロフ) - 業ちゃんの性格が好きすぎて…！一気読みしてしまいました。死柄木さんとても素敵でそれでいてふと、可愛らしい部分も出てとてもたまりません。これから応援してます。お互い頑張りましょう！ (2017年7月13日 11時) (レス) id: 03e960fb0f (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - 菜血さん» そんな風に言ってもらえて私本当に嬉しいです…マジです…そして業ちゃんのキャラ好きだなんてとっっっても嬉しいです！語彙力が乏しくて嬉しさを最大限に表現できないことが悔しい…！一期からだなんてありがとうございます！頑張ります！ (2017年7月9日 20時) (レス) id: b7e803d802 (このIDを非表示/違反報告)
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