黒霧と�◆� ページ19
お酒ちょうだいとお願いすると黒霧は快く引き受けてくれた。
「いいですよ。それではおかけになってください。何がいいですか、ご説明するので気になるものがあったら聞いてください」
と言ってメニューのような物を取り出した。
用意周到ね…と感心すると
「実は昨日作ってみたのです」
と笑った。
アタシはカクテルの名前がキッチリと丁寧な字で書かれたそのメニューを見る。
黒霧は真面目で几帳面な人物のようだ。
「んー…」
難しい名前で書かれたカクテルがどんなものかわからず悩んでいると
「そうですね、若い方ですから度数の低く甘口なものがよろしいかと思われます。アップル・ロワイヤルなどどうでしょう？」
「可愛い名前ね、飲んでみるわ」
そう言うと黒霧はかなり慣れた手つきですぐにカクテルが出て来た。
黄色い色でいい香りがする。
すぐに飲んでみるとスッキリしていてゴクゴクと飲めた。
「カクテルは色も楽しむものです。好きな色はありますか？」
「…紫…かしら…」
「わかりました、すぐお作りしますね」
何かを入れてよく見るシェイク。
あまりにも手つきがよくて見とれてしまう。
「どうぞ。ブルームーンです」
仕上げに輪切りのレモンを加えた。
「あ、あとこれも…」
黒霧はキャンドルを出してブルームーンの近くに置いた。
「どうです？女性は喜ぶと思いまして」
「わぁ…素敵ね」
薄暗いバーの中でキャンドルの優しい光を受けてブルームーンは薄紫色に輝いている。美しい。
「ありがとう…黒霧さん…綺麗ね、これ…」
「喜んでいただけて幸いです」
黒霧はまだ何か作っている。
「それは？」
「…ルジェカシスソーダです。どうですか、これはレッドアイよりも…色が近いと思いますよ」
そう言ってキャンドルの近くにそれを置いた。
胸が高鳴った。
色が近い。何に？もちろん決まっている。
「死柄木弔の瞳の色に、似ているでしょう？」
「え、えぇ…」
綺麗。
さっきの紫色のカクテルよりもずっと魅力的な色。
「貴女は…死柄木弔を好きでしょう。彼の無邪気な狂気に惹かれましたか？」
「えぇ…そうかもね…でも理由なんてないのかもしれない。黒霧さん、わかるの早すぎ」
「何を言っているんですか。貴女がわかりやすいのですよ。長らくそう言ったことに関わってこなかった私でさえわかったのですから」
「恥ずかしいわそれ…」
それから黒霧が作ってくれたカクテルを全部飲んでカウンターに寝てしまった。
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JACK(プロフ) - 梨杏@ウオタミさん» コメントありがとうございます！！夢主との関係上個人的には20〜22あたりまでであってほしいと思っています！頑張りますありがとうございます！ (2017年6月10日 20時) (
レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
梨杏@ウオタミ(プロフ) - 弔さんの年齢気になりますよね！！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年6月10日 19時) (レス) id: 91efdc15d9 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - RYEHLさん» ありがとうございます！その言葉すごく嬉しいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月4日 17時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
RYEHL(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください(￣▽￣) (2017年6月4日 17時) (レス) id: 6917c8daac (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - あのちゃむさん» ありがとうございます。弔さん口調が定まりませんが頑張ります！ (2017年6月3日 18時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
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