初めまして、先生。 ページ23
「エリニュス…復讐の女神…アタシにピッタリな名前だと思って」
これでダサくなければ最高なのだけれど。
「いいね、いいよ。これからはそう呼ぼう！」
おもちゃを見つけた子供のように目を輝かせて指を鳴らした。
「え、ここでもそう呼ばれるのは嫌よ。外に出るときだけでいいじゃない」
こんな名前をヴィラン内で使われたらたまったもんじゃない。
それに本名で死柄木弔には呼んで欲しい。
少し残念そうにしたが、死柄木弔は「わかったよ」と渋々了承した。
「それで、雄英バリアを弔君が壊すのね」
「そうさ、業はその時はまだ動かなくていい」
戦略を立てている時の死柄木弔は本当に楽しそうだ。
まるでゲームの攻略を考えているよう。
「まぁこれは少し先の話だ。満を持して…ってやつだよ」
すくっと立ち上がりドアへと歩く死柄木弔。
「どこへ行くの？」
「部屋」
またか、と思った。
最近死柄木弔は自室にいることの方が多くなった。
先生、と呼ばれる人と話をしているのだろう。
短くため息をついていると、何を思ったか死柄木弔はドアの前で立ち止まった。
「死柄木弔、どうしました？」
黒霧さんがそう尋ねる。
「業…お前に会わせろって先生が。行くぞ」
踵を返してアタシに向かってきた。
アタシの腕を4本の指で掴んで強引に引っ張る。
「えっ、ちょ、ちょっと！」
黒霧さんのワープゲートでいいじゃない。
そんなこと言わせてもらう暇もなく、死柄木弔に引っ張られたまま歩く。
「弔君、手、が、痛いのだけれど…」
アタシの腕を掴む死柄木弔は進むほどに強く手に力を入れた。
「あ、ごめん」
指を離されたアタシの腕は死柄木弔の指が食い込んで変色するほどに強く掴まれていたようだ。
「…どうしたの？」
おかしい。
何かを焦っている。
さっきだって思い出して立ち止まったというより何かを決心したといったような感じだった。
「先生の言うことを聞けよ」
それだけ言ってまた歩き出した。
少しして死柄木弔の部屋だという家に着いた。
構造自体は普通の部屋。
でも、彼の部屋というだけあって、異質な雰囲気を放っている。
「先生、連れてきたぞ」
死柄木弔がそう言うと、パソコンが勝手に起動した。
「…っ」
思わず息を飲む。
画面に映った彼の"先生"の見た目は驚愕的だった。
「やぁ、君が叢雲業だね。初めまして」
優しげで軽そうな口調とは裏腹に、有無を言わせぬ声と雰囲気。
反射的にこう言っていた。
「初めまして…先生」
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JACK(プロフ) - 梨杏@ウオタミさん» コメントありがとうございます！！夢主との関係上個人的には20〜22あたりまでであってほしいと思っています！頑張りますありがとうございます！ (2017年6月10日 20時) (
レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
梨杏@ウオタミ(プロフ) - 弔さんの年齢気になりますよね！！更新頑張ってください！待ってます。 (2017年6月10日 19時) (レス) id: 91efdc15d9 (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - RYEHLさん» ありがとうございます！その言葉すごく嬉しいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月4日 17時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
RYEHL(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください(￣▽￣) (2017年6月4日 17時) (レス) id: 6917c8daac (このIDを非表示/違反報告)
JACK(プロフ) - あのちゃむさん» ありがとうございます。弔さん口調が定まりませんが頑張ります！ (2017年6月3日 18時) (レス) id: 31809ece97 (このIDを非表示/違反報告)
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