毒と痛みと愛情と。【死柄木弔】

戦闘訓練�◆�(弔side) ページ15

ごめんなさい。弔さんキャラ崩壊注意かもしれません本当ごめんなさい。








着替えると言って部屋を出ていった業。

「っハァ〜…」

頭を抱える。

黒霧が見ているが平静を装っていた緊張が一気に解けたのだから仕方ない。

「…死柄木弔、昨日ここで寝たんですね」

「……」

「彼女にベッドを貸したんですか」

「……」

「昨日…何かあったんですか？」

「……っ」

何一つこいつの質問に答えない俺に、黒霧はため息をついた。

「私にはついこの前…昨日まで中学生だった女にそこまで執着する理由はわかりませんが…」

「あいつは多分使えるよ」

そう確信していた。
個性を見た時、置いてほしいと言った時。
俺と同じ、壊すのがただ好きで、ただヒーローが大嫌いなあいつは。
きっと、俺から離れないだろうと。



あいつは何を思って昨日自分から唇を重ねてきたのだろう。
長い長い口づけだった。
離れた時のあのトロンとした表情に、何故だか心臓が握り潰されたようになった。
そこで理性が切れたんだろう、醜態だ。
名前を呼ばれ身体を無理やり剥がされなかったらずっと続けていたかもしれない。

「っ〜〜」

調子が狂う。
身体が火照っているから恐らく顔が赤いんだろう。
マスクをつけているおかげで黒霧には何も言われずに済んだ。

けど、俺が15歳の餓鬼に興奮するのは…
もしかしたら妙に色っぽい見た目と声、
それから…
あいつの狂気さに惹かれたのかもしれない。

あぁでも加入して1日目であんなこと…

「…死柄木弔」

「…あ？」

「え、あ、準備終わったんだけど…」

項垂れていた顔を上げると戦闘用の服に着替えた業がいた。

細身のズボンに黒のタンクトップ。
ジャケットの下には…

「劇薬と薬品。それから拳銃よ」

自慢気にジャケットを開いて内側を見せつける。

はだけた首筋が艶っぽい。

「…それ、自作？」

「言ったでしょ、アタシそういうの得意だって」

「素晴らしいですね、叢雲業」

「ありがとう黒霧さん」

黒霧に褒められ少し頰を桜色に染めてはにかんだ。

「お前…そんな風に笑うんだな」

「え？何？死柄木弔」

「いやなんでもない…つーか、いい加減フルネームで呼ぶのはやめろ」

「でも、黒霧さんだって呼んでるわ」

「黒霧は…黒霧だからいいんだよ」

「それじゃわからないじゃない」

「弔でいい」

「あなた年上でしょ。そんなのできない」

「お前今までフルネーム呼び捨てだっただろ？」

業はそれじゃ、弔君で我慢して、と笑った。

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