【ヒロアカ】大好きな君へ【爆豪勝己】

好きかも ページ8

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次の日に学校に行くと、予想していた通り冷やかしの嵐に見舞われた。

「おっ、夫婦じゃん！」

「うっせえよ死ねよ！！！」

「否定しないってことはそういうことだね！」

「ちげえんだよ黙れやカス！！！」

俺の無いに等しい堪忍袋が早々に切れ、俺はまた怒鳴り散らす。
前にAにやめろって言われたっけか。無理だ。

「でもさ！少なくとも仲良いと思うよ！」

「あぁ？」

俺が振り返った先は、女子制服。
浮いた制服だった。制服が浮いていた。
………葉隠か。

「ばくごーくんとAちゃんは昔っからの深い絆で結ばれているんだね！」

「素敵ですわ…わたくしには幼馴染という存在がいませんから…」

「へへー！いいでしょー！かっちゃんと1番長く過ごしてきたのは私ですからね！あ、みんな！かっちゃんの小さい頃のこと、聞きたい！？」

「はぁ！？ふざけんなA！！！」

ガヤガヤと騒ぎ出す教室。
また面倒なことになってしまった。
でもどうしてだろうか。いつも思っていたことだがAはどうして冷やかされても何も言わないのだろうか。

「……まぁバカだしな」

冷やかしを冷やかしと思ってないのだろう。
色んな人間から囲まれて、構ってもらえるだけで嬉しいと思ってそうだな。
お前ってほんとバカ。バカにされてることも気づかないのか。
そんなところも含めて、俺はこいつが好きだけど。
いや待てよ、好き、か。
まぁ、嫌いではない。むしろ好き。
じゃあ好きなのか、いやなんか、そういう…いや、なんだよこれわかんねえ。

「……爆豪、大丈夫か？なんか顔が…なんつーか……怖いけど……」

切島が怯えながら言う。
けどそんな言葉につっこんでる暇はねえ。
俺にはわかるはずないんだ、恋愛なんてしたことないんだから。
でも確かに言えることは、俺はこいつを少なからず大切に思ってる。
それは葉隠が言ってた通りだった。気に入らない。
ちらりと横目でAを一瞥する。
みんなから囲まれて、冷やかされて、心なしか頰を赤らめている気がする。
嬉しい、のか？だとしたらなんで。
おかしいよな、いくら幼馴染で仲良いとか言っても、付き合ってるとかそういうことに否定もせず照れるとか、おかしい。
もしかして、マジで、嘘だろ。

「ああああああ！！わかんねえ！！！！」

俺の叫びは、教室中に響き渡った。
まさかこんな叫び声が出るなんて思わず、クラスメイトも驚いただろうが、1番驚いたのは俺だった。

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