二人きりの部室で。【黒尾鉄朗】

１５回目の。 ページ15

夜久｢おい、




お前どっかの不良みてぇになってるぞ｣





貴女｢なにそれ｣








昼休み







私は紙パックのジュースを飲んでいたのだが、








これって不良の象徴？！






いや、違うよなー....









夜久｢そんな潰すように紙パック持たなくて良くないか？




それに、なんか目つき悪くなってんぞ｣








貴女｢え、ヤバい




無意識だった....｣









ふと手を見るとくしゃりと潰れた紙パック






貴女｢中身でなくてよかった｣







夜久｢そーだな｣







楽しそうに声を上げて笑う夜久をみて






なんか、笑顔になれた気がする








貴女｢ね、夜久さぁ、、、｣








夜久｢ん？｣






貴女｢恋してる？｣









夜久の顔をじっと見て問いかける









するとみるみる顔を赤くする夜久









夜久｢....してる｣








小さく呟く夜久





まって、




夜久が乙女に見えてきた









貴女｢ふーん




可愛いね、そんな顔赤くして｣








夜久｢バカにしてんのか？｣







貴女｢....ううん




羨ましいんだよ、｣








少し驚いたように目を見開く夜久





貴女｢どうやったら





恋できんのかな、、、｣







夜久｢........じゃ、




お前今日アイツの家行ってこいよ｣









夜久は黒尾の席を指さす







貴女｢なんで｣






夜久｢は？相手がいないでどーやって恋すんだよ｣








一瞬、





夜久こそバカにしてるのかと思ったけど




すごく真剣に






でも、どこか切ない顔をしているのを見て私は黙って頷いた







夜久｢じゃ、俺クラス戻るから｣





ヒラヒラ手を振る夜久




貴女｢うん、じゃあね｣








夜久を見送って





私は机に伏せた









知ろうとすればするほど






なんだか恋が遠くなってる気がする

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