#7. ページ7
「おはよ」
肩を思いっきり叩く痛みと声で目が覚めた。
俺は昨日の昼間から一切目を覚まさず朝を迎えたそうな。
『叩くなや肩』
「揺すっても起きひん自分が悪いやん、熱どう?下がった?」
起きて早々、体温計を差し出された。
大人しく脇に挟み体温を計る。
8℃超えてた熱も、すっかり良くなり36℃台に。
『下がっとる!』
「良かった良かった。じゃあ朝ごはん作るからリビング来て、簡単な物教えるから」
『はいはい』
よいしょ、とベッドから出て彼の後ろをついていく。
ツンケンしているけれど、誰かと一緒に居ることが殆ど無かった為、少々酷い扱いでも嬉しかったりした。
「ベーコン焼くやん、ある程度焼けたら卵入れるんやで。簡単やろ」
『ばちくそ簡単やん!これなら俺も出来るわ!』
「毎日これやったら飽きるから、ゆっくり覚えてこ。レシピ検索してさ」
『スマホ持ってへんねん』
「ええ歳した男が何してんねん。みっともない」
『なんやねん、ボロくそ言うやん』
ショッピの隣に立ったまま、俺はじっと卵を眺める。
久しぶりに目玉焼きを見たかもしれない
ここ最近コンビニにすら入ってなかったからなぁ
皿に盛り付けると、テーブルへと持っていく彼。
俺は椅子に座り彼を待った
米をついで、箸を持って俺の目の前に置いてくれる
なんだかんだ言ってやってくれるのショッピ、性格は元々いいんだろうか。
2人で手を合わせ、食べ始める。
昨日のうどんもそうだったけど、温かいご飯なんてもう数ヶ月食べていなかった。
『ほんま美味い…』
「良かった」
『俺頑張る…』
「今日まで休みやけど、明日から俺も仕事やから。
今日のうちに家事全部教えるから覚えてな」
『記憶力はええから任しとき』
そんな会話をしていたら、いつの間にか2人でご飯を平らげていた。
食器をシンクに置いたと同時にチャイムが鳴る。
嬉しそうな顔をしたショッピ、俺はソファに座り待っていた。
昨日の冷めた目からは考えられないほどの笑みをみせ、ダンボール箱を開けていく。
真っ赤な大きい首輪
犬でも買うんだろうか。じっと眺めていると首輪を持って俺の目の前に。
なんの躊躇いもなく、俺の首に装着した。
『外せこれ!!!』
「うるさ、似合ってんで。犬っぽいし」
『はー!?居候にも言っていい事と悪い事あんねんぞ!』
「外出る時もそれ付けとかなアカンで。」
『アホか?!人の目があるやろがい!』
「公園野宿野郎に言われたくないわ」
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chara*doll_サブ(プロフ) - 宮さんのw.r.w.r.d.の作品が大好きです…💓 完結おめでとうございます!これからも応援してます!またいつか宮さんのd!の作品が見たいです…!✨🍀 (2021年11月12日 16時) (レス) @page41 id: 8350102349 (このIDを非表示/違反報告)
Ok - ガチ泣きしてしまった (2021年11月8日 0時) (レス) @page38 id: f38258070c (このIDを非表示/違反報告)
つむ - 初めてですが、とってもおもしろかったですー。お身体に気をつけて、更新頑張ってください! (2021年10月14日 14時) (レス) id: c4476d5627 (このIDを非表示/違反報告)
はくまい(プロフ) - 何某さんのd小説待ちわびてました〜!!!今回も凄い面白いです、ありがとうございます😭😭😭 (2021年10月13日 18時) (レス) @page5 id: 5573920f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮 x他1人 | 作成日時:2021年10月13日 18時